原作のラノベでもボロボロ泣いて、映画版でも泣いて、大空を舞う描写や背景もとても綺麗で作画が良い◎主人公に憧れるようなところがあって素敵と思えました。少しジブリっぽいかな?
アニメ映画『 とある飛空士への追憶 』は犬村小六によるライトノベルが原作
口コミを中心に評判が広まり、色々な読者層から大きな反響があって、続刊の希望が多くの読者から上がったことから、この作品の世界を舞台にした新たな物語『とある飛空士への恋歌』を2009年に刊行し、ラジオドラマ化にもなり、漫画化までもなって、とうとう『とある飛空士への追憶』が2011年にアニメ映画化された、シリーズを通して人気がある作品です。
西方大陸と東方大陸の2つの大陸のみが存在する世界
神聖レヴァーム皇国と東方大陸を支配する帝政天ツ上の両国が戦争をし、天ツ上領内にある、レヴァーム自治区サン・マルティリアでは統治者の公爵ディエゴ・デル・モラルが殺される。レヴァーム皇国皇子カルロ・レヴァームは、ディエゴの一人娘で許嫁であるファナ・デル・モラルを奪還するため、東方へ派遣するが全滅する。
絶望の中、次期皇妃であるファナをカルロの元に届けるための極秘計画が遂行される。パイロットに選ばれたのは、デル・モラル空艇騎士団のエースである狩乃シャルル。
やがてかつて1度だけすれ違っただけの、本来ならば決して交わる事の無いシャルルと次期皇妃ファナが再び出会い、次第に二人は惹かれあうのであった。
「まだ終わりません、僕だけなら撃ち落とされてもいいけど」
このセリフが非常にたまらない!飛行士シャルルの男らしさに惹かれてしまう。身分違いの愛をお互いに分かりあいながら、自らの職務の責任を胸に刻み付け、感情に流されそうになる自分を食い止めていく。そんな2人の姿が切なくて、とても感動しました。
雄大な空とぬるぬる動く飛空機の爽快なアクションもあれば、激しいドッグファイトや、かたや静かな海の描写がある。また、いますぐ駆け出したい恋を目の前にそれがどうしてもできないことで涙を呑む人間の繊細な描写もある。
人にとって一体何が「大事なもの」なのか。忠義か、自分の意志か、愛するものなのか。
なんでもかんでも従えば良いことではない。
かといって全部まとめて海に捨てることもできない。不遇な運命の中でやっと見つけた幸せにも手を伸ばすことは許されない…。
是非一度見て頂きたい作品であり、映画でわからないところは是非とも原作のライトノベルも読むことをお勧めします。