数多くのアニメが放送されている2014年現在、そのアニメを制作している会社は山のように存在する。
「あまりにも数が多すぎて、実際どの会社がどんなアニメを作っているのか、よくわからない」
そんな人のために、各アニメスタジオの特色を“ざっくり”と解説しながら紹介していこう。
ロボアニはここにおまかせ『サンライズ』
『機動戦士ガンダム』で有名な制作会社。今や数あるアニメ制作会社の中でも、頭抜けて巨大な企業の一つだ。
特にロボットアニメの制作本数は、頭一つどころか二つや三つで足りないほど飛び抜けて多い。
『ガンダムシリーズ』や『勇者シリーズ』など、ロボアニだけ数えても、他の中小アニメ制作会社の総制作本数を上回るほどだ。
もちろんロボアニ以外のジャンルも手広く手がけていて、『銀魂』や『TIGER & BUNNY』『ラブライブ』など、非ロボアニのヒット作もある。
潤沢な作画リソースから放たれるアクションは、ほかの追随を許さぬほどのハイクオリティで、見るものを圧倒してくれること請け合いだ。
良質作画で魅せる『京都アニメーション』
近年特に高い注目を集めているのが、京都に社を構える『京都アニメーション』だ。
もとはサンライズなどの下請け作業を請け負っていた会社だったが、2000年代から元請制作参入し、『涼宮ハルヒの憂鬱』などのヒットで一気に知名度を上げた。
ほかにも『けいおん!』『Free!』などのヒットが記憶に新しい。
特徴は、ハイクオリティで安定した作画をはじめとする、映像の緻密な作り込みにあるだろう。
通常、アニメというものは回によって作画の出来にバラつきが出てくるものだが、京アニの作品は全話通してクオリティの高さを維持していることが多い。
映像全体の作り込みも細かく、良質な映像をコンスタントに送り出し続けている貴重な制作会社のひとつなのだ。
ジャンルとしては学園モノが多く、可愛らしい女の子の描写に定評がある。
重厚な作品多し『Production I.G.』
『Production I.G.』は、90年代以降の日本アニメ界を語る上で欠かせないアニメ制作会社だ。
有名作はやはり『攻殻機動隊シリーズ』や押井守監督作品だろう。
もともとは『タツノコプロ』から独立したアニメ制作会社で、『赤い光弾ジリオン』のスタッフを中心に石川光久によって設立された。
作風は比較的幅広いが、押井監督の作品を作ることが多いためか、全体的に重厚なレイアウトを敷いている印象がある。劇場アニメにも強い。
また、『攻殻機動隊シリーズ』がヒットしたためか、海外での知名度も高いようで、ハリウッド映画『キル・ビル』のアニメパートなども制作していたりする。