甘いお菓子とビターな謎をお求めのお客様、『 GOSICK –ゴシック–』はいかがでしょう?
直木賞作家の桜庭一樹氏「 GOSICK シリーズ」を原作にしたアニメです。
20世紀の欧州が舞台
第一次世界大戦後が終了した1924年のヨーロッパの小国ソヴュール王国が物語の舞台となります。
ソヴュール王国にある貴族の子弟が通う名門学校・聖マルグリット学園に極東の島国から留学してきた久城一弥(くじょうかずや)と、天才的な頭脳を持ち灰色狼と恐れられている同級生の少女ヴィクトリカ・ド・ブロワ、この2人が GOSICK の主人公です。
いまだオカルト的な儀式が科学的実験と同じくらいに信用されていた時代、祟りや呪いで片付けられてしまう怪奇事件を、膨大な知識を持つヴィクトリカだからこそ気付く些細な違和感を糸口に、事件を解決するのが本作の魅力。
このヴィクトリカとにかく小さくて非力。そのくせ口が悪くて、ことあるごとに「退屈だ」と言うのが口癖。
一弥からのプレゼントの浴衣の着付けの方法がわからないのに、意地を張って一弥の助けを突っぱね、結局、着ることが出来ず風邪をひいて寝込んでしまうエピソードがヴィクトリカの性格をよくあらわしている。
天の邪鬼で意地っ張り、そのくせ寂しがり屋というお姫様のような女の子。
だから、一弥がなんだかんだと文句を言いながらも、ヴィクトリカをサーポートしてあげないと駄目なのです。
ヴィクトリカと一弥が揃って初めて事件が解決できるのです。
一弥は、自分の身よりもヴィクトリカを第一に考える優しい男の子。
ヴィクトリカも、なんだかんだ言いつつも一弥をとても大切に思っています。
ヴィクトリカの推理スタイル
ヴィクトリカとは腹違いの兄で、ドリルのようなヘアースタイルをしているグレヴィール・ド・ブロワ警部がたびたび持ち込んでくる事件のあらましを聞き、そこにある混沌(カオス)の欠片を、知恵の泉で再構成し事件を解決するという、俗にいう安楽椅子探偵スタイル。
混沌の欠片が足らないときは、一弥がヴィクトリカの代わりに、あれこれ酷い目にあって混沌の欠片を集めてきます。
平和な日常に忍び寄る軍靴の音
いつまでも続くと思われたヴィクトリカと一弥の平和な学園生活だったが、2度目の世界大戦の勃発により、一弥は母国へ帰国し軍人となり最前線へ投入され生死が不明に。ヴィクトリカも灰色狼と恐れられる欧州一の頭脳をオカルト兵器として利用する為に父であるブロア伯爵により監獄へ収監されてしまいます。
ちなみに、続編にあたるGOSICK REDという小説が発売されていますので、GOSICKの世界を堪能したら、読んでみるものいいかもしれません。