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攻殻機動隊「 草薙素子 」の使用銃器からキャラに迫る!

キャラクターが作品内で使用する物や服装などは、そのキャラの個性の表現法の一つだ。現代の武器の代表例“銃器”も、その例に当てはまる。

銃器には大きさや命中性、生産性のほか、使用可能な銃弾の種類など、実に様々な違いが見られる。ならば、使用している銃器を探ると、そのキャラ自体の性質もわかってくるのではないか?

このコラムではそんなふうに、とあるキャラクターを、使用している銃器から掘り下げていく。

まずは、SFアニメの代表作の一つ『 攻殻機動隊 』シリーズの主人公・ 草薙素子 が使用する“拳銃”にスポットを当てよう。

各シリーズでの使用拳銃一覧

●『原作漫画版』

〈セブロ M5〉
オリジナルの架空拳銃。TVシリーズ『Stand Alone Complex(以下、SAC)』でも使用。
口径は5.45mm×18mm、装弾数は19+1発(『SAC』準拠)で、現在ポピュラーな拳銃弾(9mm×19mm)よりも小さいものを使うため、そのぶん装弾数が多い。
バレルも短めなため、比較的コンパクト。

●『GHOST IN THE SHELL(以下、GIS)』

〈ツァスタバ CZ-M100〉
実在の拳銃〈CZ-100〉をモデルにした架空銃。ポリマーフレーム(合成樹脂)をボディに使用した軽量な拳銃。
上の画像で素子が持っているのはこの銃。

●『Stand Alone Complex』

〈HK VP70〉
実在する拳銃。H&K社が開発した世界初のポリマーフレーム拳銃。
普段は上記した〈セブロ M5〉を使用するが、セーフハウス(隠れ家)にはこの〈HK VP70〉を隠している。

●『攻殻機動隊ARISE』

〈デトニクス ポケット9〉
実在銃。その名のとおりポケットに入るほど小型。携帯性を重視した形か。

拳銃を通して見る“ 草薙素子 ”

こうして使用拳銃を並べてみると、段々と素子の好みや、各作品での“素子像”の違いがわかってくる。

まず全作通しての素子は、小型・軽量さからくる携帯性の高さを重視しているらしい。
拳銃というのは思いのほか持ち重りするものだ。ただし小型・軽量になれば、その分性能を犠牲にすることにもなってくる。
おそらく素子は、拳銃を「近距離用の武器」として割り切り、性能よりも持ち運びやすさを重視しているのだろう。プロらしい選択だ。
また、ポリマーフレームという未来的な素材への抵抗感がないのも一つの特徴だろう。

作品別で見てみても、原作や『SAC』の素子は「威力よりも装弾数」を意識しているのに対し、『GIS』の素子は比較的ハイパワーな拳銃を使用している。
同じ登場人物でも、作品によって傾向に違いがあるのだ。

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