2014年11月現在で全国の映画館にて絶賛公開中のアニメ映画がある。
『ガンダムOO』や『鋼の錬金術師』などでおなじみの『水島精二』監督と来期アニメの『アルドノアゼロ』でもストーリー原案を担当した『虚淵玄』さんがタッグを組んだ作品『 楽園追放 -Expelled from Paradise-』。
全編をフルCGの作画で作られたオリジナルのアニメ映画だ。
今回はこの『楽園追放』という作品についての感想を含めてレビューしていきたいと思います!
もちろんネタバレをしない範囲でいきます!
あらすじ
時代は近未来。人間の90%は地上を離れ、自らの存在を二進数のデータに変えデジタル化された電脳世界「ディーヴァ」で何不自由ない人生を謳歌していた。
娯楽も思いのままに楽しめ、肉体的・精神的苦痛も無い、まさに「楽園」のような世界。
しかし、そんなディーヴァで時折発生する、何者かによる「ハッキング事件」。
そのハッキングがすでにほとんどの人類が捨て去った「地上」からの不正アクセスであると断定したディーヴァは、物語のヒロインであるアンジェラをはじめとした捜査官を地上に派遣し、ハッキング元の特定と排除の任につかせる。
その地球に降り立ったアンジェラが出会ったものは、巨大生物がうごめく荒廃した大地と、ディーヴァへ行くことを拒んだ少数の人類達だった。そんな人類達のひとりであり、地上の捜査官でもあるディンゴと行動を共にすることになったアンジェラ。
「不正アクセスの真犯人とその目的は何なのか?」
メッセージ性の高いメーンテーマ
この物語には二種類の人たちが出てきます。
あらすじにもある、自らの生身の存在をデータに変え電脳世界で生きる人たちと、それを拒み不自由ながらも地上で暮らす人々。
『ディーヴァ』の世界で生身の体では得られることのできないあらゆる体験をしてきたアンジェラにとっては地上で暮らす人々がなぜこんなところで暮らしているのかが理解出来ないのですが、地上の人間にしかわからない生きてる実感があると主張するディンゴ。
『楽園追放』というアニメは、あらゆる非生産、非効率が排除されたデータ世界で暮らす人々と、地上で暮らす少数派の人々のいったいどちらが幸せなのかという問題提起がメーンテーマのメッセージアニメでもありました。
これぞ『板野サーカス』
フルCGの作画を活かした、アニメーター『板野一郎』さんによる迫力あるロボット戦闘シーンもかなりの見所のひとつ!大気圏からの地上戦でのミサイルや段幕が飛び交うスピード感溢れるいわゆる『板野サーカス』が全開の3DCGロボットアニメーションの真骨頂を味わえた作品でした。
とにかく秀逸なオチ
オチがとにかく秀逸でした。
もちろん話すことは出来ませんが、声優の『神谷浩史』さんがすごくいい味をだしてくれた映画でした。
二時間という間に凄く綺麗に、しかもいろいろな要素を詰め込んだ満足度の高いアニメでした!