ハードロック……力強さや荒々しさを感じさせるサウンドが特徴の音楽ジャンルだ。
なによりも特徴なのは歪ませたギター。脳を直接揺さぶるような尖鋭的なその音に魅了されるものは少なくない。
……ということで今回は、魂を震わせてくれるハードロックなアニソンを、三曲ご紹介しよう。
『FIRE WARS』JAM Project featuring 影山ヒロノブ
『FIRE WARS』は2001年発売のOVA『マジンカイザー』のオープニングテーマだ。熱いアニソンでお馴染みJAM Projectが歌っている楽曲で、メインボーカルは影山ヒロノブさん。
ボン・ジョヴィを彷彿とさせるヘヴィなギターリフと、実に影山ヒロノブさんらしいハスキーでソウルフルな歌唱が特徴。
ミドルテンポのハードロックらしい後ノリなリズムと、ズシッとくるサビのコーラスワークも、ヘヴィなサウンドをさらに重厚にしてくれている。パンチのあるアニソンを聴きたい人にオススメの曲だ。
『Hustle Muscle』河野陽吾
この楽曲はTVアニメ版『キン肉マンII世』のオープニングテーマだ。
歌うのは河野陽吾さん。作曲をメインに活動している音楽家で、アニソンにも関わりが深く、JAM Projectなどに楽曲を提供している方だ。実は上で紹介した『FIRE WARS』の編曲も河野さんが担当していたりする。
自身でマイクをとることはかなり少ないのだが、その歌唱力は凄まじく、ほかの第一線級アニソンシンガーに負けず劣らずの歌声を持っている。それはこの『Hustle Muscle』を聴いてみればわかるはずだ。
力強さと爽快感を兼ね備えたサウンドも魅力で、熱くなりたい時にうってつけのアニソンである。
『鉄のララバイ』柳ジョージ
『装甲騎兵ボトムズ ペールゼン・ファイルズ』のオープニングテーマにして、日本ロック界の重鎮・柳ジョージさんがリリースした最後の楽曲だ。
リアル系の中でも、とりわけ泥臭いアニメである『ボトムズ』の楽曲であることに加え、もともとブルースをルーツとしている柳さんがボーカルを務めていることもあって、曲調はハードであると同時に、渋い。
余計なものを削ぎ落とした、ソリッドでささくれたギターリフ。高橋監督が直々に書いた歌詞。これらの要素に柳さんのハスキーな歌声が乗ることによって、ただ荒々しいだけに終わらない独特の深みが醸し出されている。
ズンと腹の底に響くロックや、体が自然と熱くなるロックとは、また一味違ったロックの境地を見せてくれるアニソンだ。