『心霊探偵八雲』人と人との魂のつながりを描いたサスペンスホラーアニメ

「心霊」というタイトルから、夏にホラーなんていかが?と言いたいところだが、こちらの『 心霊探偵八雲 』は一味違う。
「怖い」というより、「悲しい」と言うほうが正しいかも知れない・・・。

心霊探偵八雲

赤い目が視るモノ

主人公・斉藤八雲は赤い左目を持つ青年。その目には死者の魂が視え、そして死者の魂の声を聞くことができる。

同級生の小沢晴香が持ち込む心霊がらみのトラブルや、八雲が幼い頃に死にかけたところを助けたということが縁で、長い付き合いのある後藤和利刑事が、その死者の魂が視える力を借りて事件を解決しようと八雲のもとに事件を持ち込み、八雲は見事、事件を解決へと導く。

最後の声を

この物語の魅力はやはり、人間と死者との繋がりを重んじるところにあるだろう。
対「心霊」だからといって、お祓いをしたり悪霊退治などのアクションは一切ない。

突然死ぬことになったら、思い残すこともあるだろうし、自分を殺した犯人を憎むことだってあるだろう。そういった死者の伝えたいこと、現世に残る人への思い違いなどを聞いてやり、残された側との思いを伝え合うことが八雲の役目であり、それを叶えてやることで成仏させていく。

八雲と晴香

そんな目を持つ八雲の生い立ちは複雑だったため、ほとんど人に心を開くことはなく、一匹狼のような生活を送っていた。

だが、八雲の前に現れた晴香は赤い目を見て「綺麗」と言ったのだ。そう言ってくれた人は未だかつておらず、驚く八雲。だが、晴香の純粋なところに徐々に心を開いていく。
晴香は八雲に好意を持っている描写も見せるが、八雲は「トラブルメーカー」としか言わない。しかし受け入れているのは事実で、そういった二人の煮え切らない関係に悶々としつつ見てもいい(笑)
また、八雲の心の壁をOPのとあるギミックにより表しているので、それを探してみるのも面白いだろう。

事実 、「精神的にくる」ものがある生々しい設定もあり、思わず目を覆ってしまいたくなるような描写もあるが、そういった現実や過去を乗り越える登場人物から、優しさ勇気がもらえる心温まる物語、それが「心霊探偵八雲」である。