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本当にオススメできるアニメ・マンガの実写化作品まとめ【ホラー・怪奇漫画編】

今年も多くのアニメ・マンガの実写化作品が放映されますね。
でも実写化作品は、正直言ってハズレが多いジャンルでもありますよね。

そこで、今回は本当にオススメするアニメ・マンガの実写化作品をご紹介したいと思います。
字数の問題があるので、今回はホラー・怪奇漫画原作の実写化映画2作をピックアップいたします!

『おろち』(2008年)

大女優の娘として生まれた2人の姉妹。

姉妹達は美しく育ったが、母と同様に29歳に差し掛かると、その美貌が化け物の様に変貌していく血筋であったことから、姉妹の関係が崩れていく。

ホラー漫画家・楳図かずおの代表作の1つ『おろち』を、Jホラーのパイオニアである鶴田法男と高橋洋がタッグを組み、実写化した作品。

原作の『おろち』は、美少女のおろちが狂言回しとして人間達の人生をのぞき込む連作短編集ですが、映画版『おろち』は原作の「姉妹」と「血」を掛け合わせて脚色しています。

元々、原作の「姉妹」と「血」は、映画『何がジェーンに起こったか』(1962年)から着想を得ている作品ですが、映画版ではより『何がジェーンに起こったか』に寄せて作られているだけでなく、シチュエーションをほとんど洋館内に絞っているため、(おそらく)低予算でありながらゴージャスで、映画としての風格が出ている良作です。

『富江 アンリミテッド』(2011年)

伊藤潤二原作の『富江』は、これまで何度も映画化されていますが、どれも失敗している印象が強いです。(テレビドラマ版は視聴していないので不明です)

なぜかというと、どの作品も菅野美穂、宝生舞、酒井美紀など名だたる美女達が富江を演じているにも関わらず、作中では彼女達が全くかわいく撮られていないからです。

『富江』は脚色しやすく、「富江の美貌と傲慢な性格に魅せられた人間達が、果ては富江を殺してしまうけれど、富江は何度もよみがえってくる」という設定さえ守っていれば、どう料理してもOKな作品です。

しかし、どの実写化も富江がかわいく撮られていないので、うまく機能していない気がします。

そんな中でも『富江アンリミテッド』は唯一『富江』の実写化に成功している作品と言ってもいいのではないでしょうか。
本作では富江を演じている仲村みうが非常に魅力的に撮られています。

他の監督達が富江をミステリアスで畏怖すら感じられるファム・ファタールとして撮ろうとしている(そして失敗している)のに対して、本作の監督である井口昇は、富江をかわいくて我が儘な存在とし撮っているので、周囲の人間が振り回される理由がわかりやすいです。

また、井口昇の不謹慎かつフェティシズムあふれるギャグ要素が、伊藤潤二作品の荒唐無稽な物語のドライヴ感と相性が良かったのも勝因ではないでしょうか。

絵柄で物語の説得力を増幅させているホラー・怪奇漫画の実写化は意外とハードルが高いように思います。
特に楳図かずおや伊藤潤二は何作も映像化されていますが、上記2作品以外は、ほとんど失敗しているといっていいでしょう。

つまり上記2作品は数少ない実写化成功例ですので、本当にオススメできるのです。

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