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今だからこそ皆さんにお勧めしたいスポーツアニメ『 あしたへフリーキック 』

30代以上のアニメファンの方なら、もしかしたら、こういう事を思った事がある人が多いかもしれません。

「最近、スポーツアニメって見なくなったなあ……」

最近のスポーツアニメって、ほとんどが漫画原作の各種スポーツ物ばかりですよね。しかし、90年代ぐらいには、かなりのスポーツアニメの名作が生まれていました。
今回は、その中から一つの名作をご紹介します。それが、この作品です!

サッカーが主題と思われがちなアニメ『 あしたへフリーキック 』は、実はそうではないのです。

1992年に放送された葦プロダクション(現:プロダクション リード)制作による、サッカーアニメです。

物語は、大富豪の孫息子の主人公、伍代隼が、偶然によりサッカーと出会い、その才能を開花させていく、という、あらすじだけ見るとかなり王道のスポーツ物のように見えます。

ですが、この作品が普通のスポーツ物と一線を画すのは、何と言っても、その「ほのぼの」さです。大抵のスポーツ物は、そのスポーツに対しての熱い思いを主人公達が持っていて、試合も気合を入れて挑みますよね。

この作品でも、試合を行うシーンは多々あります。でも、作品の中で「この試合に負けたら誰かの人生が変わってしまう」ような事態になることが基本的にはほとんどありません。

今でこそ、ユースチームというのは、一般的にも知られていますが、この90年代初頭、プロの予備軍であるユースチームの選手達の活躍を描いたアニメ、というだけで、この作品の特異さが浮き彫りになるかもしれません。

そして、ユースの試合というのは、トーナメントではありません。一度負けてしまえば全てが終わる、と言った緊張感はこの作品には基本的に存在しません。

最終回間際に、ユースの優勝が決まる試合が唯一緊張感があったぐらいでしょうか?
それ以外の話では、あくまで「サッカーを生活のメインにしている人達の日常」が描かれていきます。

主人公のガールフレンドが所属するバレーボールチームの試合や、主人公の友人がビジネススクールで働いている時のプレゼンに奮闘する話など、どう考えても、この文章を見ただけでも「え?これサッカーアニメだよね?」というエピソードばかりです。

でも、だからこそ、この『あしたへフリーキック』は面白いのです。淡々と日常を描くのって、下手にドラマチックなジェットコースタームービー的なストーリー展開を作るよりも難しいのは、少し物語を作った事のある人であれば、想像がつくのではないでしょうか?
その日常的な淡々とした話ではある本作品ですが、本当に面白いです。淡々とした日常の中で描く、ドラマティックさは、普通のアニメを見慣れている人が唸ってしまう出来かもしれません。

日常系アニメの延長線上にあるアニメ『 あしたへフリーキック 』

近年、特に日常系のアニメは増えましたが、それが好きな方なら、是非この作品を見かける事がある場合は見てみてください。

いかがだったでしょうか?少し興味をいだけましたでしょうか?ただ、この作品のネックは見るのがいささか難しい作品かもしれない、という事です。

スカパーなどでの放送が時々あったりしますが、一番てっとり早いのは、DVDボックスを購入する事だと思います。ネット通販などで中古品が出回っているので、探してみると良いでしょう。

筆者:あすかつぐよし

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