いぬやしき 第1話「犬屋敷壱郎」 見事過ぎる緩急に鳥肌!【感想コラム】

『GANTZ』の奥浩哉先生が描く『いぬやしき』。フジテレビの「ノイタミナ」枠にて、ついにアニメの放送が始まりました。

原作マンガの1話めから話題になった作品で、ついこの間コミックス最終10巻が発売されました。
そこそこの巻数ですが、テンポよく読める作品なので、1クールのアニメでも最後までやれるのではないかと思います。

とまあ前置きはこのへんで。

今回からこのアニメのレビューをしていきますので、よろしくお願いします。

引き込まれる いぬやしき の導入部分

最近、似たようなアニメが多いなあ――と思っている方にオススメなアニメです。

冒頭から現れる主人公は、高校生でも美少女もなく、お爺ちゃんです。

主人公の犬屋敷 壱郎(いぬやしき いちろう)は、腰を痛めている会社員。本当は58歳のお父さんなのですが、老けているせいで完全に「お爺ちゃん」です。

壱郎は新しく一軒家を建てるも、女子高生の娘や中学生の息子からは冷たい態度をとられ、妻まであまりかまってくれず。

電車の中では、座り込んで騒ぐ若者と遭遇。

奥浩哉先生は、態度の悪い人や不良、クズなどを描くのが上手です。

壱郎は頭の中だけで立ち向かい、実際には何もしません。こういう妄想、したことある人は多いのではないでしょうか。

犬を拾うもやっぱり家族の態度はそっけなく、はな子と名付けたその犬だけが唯一の理解者に。

さらに、健康診断に引っかかったので検査を受ければ――ガン! 余命三ヶ月!! 悲惨過ぎです。鬱展開です。

しかしこの鬱要素は、これから起こる凄い展開の前フリにすぎません。

鬱展開からの、衝撃的なSF展開へ

家族に電話を無視され、ガンのことを話せないまま夜を迎える壱郎。

「ちゃんと話せば、泣いてくれるのかな……」

夜の公園で花子を抱きしめます。環境がリアルすぎて、重いシーンです。と、そこに謎の男子高校生が……。

さらには空から正体不明の物体が落ちてきて――。

それは宇宙人でした。

地球人を二人殺してしまい、やべぇと思った宇宙人たちは“余り物の兵器ユニット”を使い、二人の身体を再生。逃げていきます。

重苦しい展開から一転、いきなりSFです。

大多数のアニメなら、「親方、空から女の子が」的な路線になるところでしょうか。しかし、落ちてきたのは無機物で、落としたのは美少女ではない宇宙人、被害にあったのはお爺ちゃんです。

身体に変化が……

気がつけば朝。寝ていただけだと思い込む壱郎は、「死ぬんだっけ」とガンのことを思い出し憂鬱に。

しかし、そこからが変化の連続です。

・やたらと喉が渇く(今後重要な要素です)
・腰が痛まない
・視力が上がっている
・レントゲンになにも写らない
・携帯がハリボテ(宇宙人による”壊してしまった持ち物再生”は手抜きでした)

ついには、花子に舐められたことがトリガーとなり、腕が変形

昨夜食べたものを未消化のまま壁に叩きつけます。

「あっ」「わっ」「ああ」と慌てる壱郎の様子がまたリアルです。

そこでようやく、彼は自分が機械になってしまったこと、もう一人の少年も同じ境遇で悩んでいるかもしれないことに気付きます。

ハッキングや2ちゃんへの晒し機能もあるよ

いぬやしき 第1話「犬屋敷壱郎」 見事過ぎる緩急に鳥肌!【感想コラム】

画像引用元:© 奥浩哉・講談社/アニメ「いぬやしき」製作委員会

夜の公園では、人生をやり直そうとしているホームレスに、不良少年たちが花火を放ちます。

聴力まで強化されている壱郎は、この事態に気付き介入。しかし、まだ身体の使い方を知りません。

容赦なくバットで殴られ、ダウン。

「死んだ?」
「頭やんなって言ってんじゃん」
「今度は足からやってね。足やると逃げらんなくなるから」

と、まったく罪の意識を感じない少年たち。ホームレスをゴキブリと称し、今度こそ殺そうと取り囲みます。

本当に、クズの描写がうまいアニメです。

そこで、壱郎が再起動。

背中からレーザーの雨を降らし、少年たちを追い払います。

ここでただ退治するのではないところが、このアニメの面白いポイントです。

・逃げていく少年たちの個人情報をスキャン
・Twitterをハッキングし、リンチの光景を動画投稿させる
・動画をTVにも流す
・個人情報を2ちゃんに晒す(現在、現実の2ちゃんねるは5ちゃんねるに改名しています)

宇宙人のSF系兵器ユニットなのに、やり口が現代的で、誰もが一度は妄想していそうな手法をしているところが凄いです。

いろいろ共感出来ちゃいますよね。

命を救い、感謝された壱郎は

「ぼくは心のある人間だ」

と泣くのでした。

いぬやしき 第1話「犬屋敷壱郎」 見事過ぎる緩急に鳥肌!【感想コラム】

画像引用元:© 奥浩哉・講談社/アニメ「いぬやしき」製作委員会

前半の展開からの、衝撃的な展開という見事なまでの緩急。

クズの描写がうまいからこそ、後半に爽快感を得ることが出来ます。

その他にも、

・機械になった壱郎の人間らしさ
・もう一人の少年は、機械の力をどう使っていくのか?
・事前に募集していた、2ちゃんねらー役の声優はどうなるの?

などなど、注目したいポイントが盛り沢山。

これからどんどんおもしろくなっていく、この秋大注目のアニメですよ!!

いぬやしき 感想コラムのまとめ

2017.10.29