ジャイアント・キリング。
これは直訳すると「巨人殺し」、日本語では「大物食い」という意味に当たる言葉です。
またスポーツにおいて、明らかに格上といえる相手に格下のチームが勝利した場合に使う言葉でもあります。
このアニメはタイトル通り、ETU(East Tokyo United)という弱小クラブが格上の相手たちを負かしていく物語。
「スポーツアニメにありがちな展開なのでは?」と思うかもしれませんが、話の大筋だけを聞いて視聴をやめてしまうにはあまりにも勿体ない…!
年齢・性別・サッカー経験の有無は問いません。誰でも楽しむことができます!
新しい視点のサッカーアニメ
悩める古巣の弱小クラブ・ETUに監督として迎えられた、主人公の達海猛(タツミ タケシ)。
プレイヤーではなく監督が主人公というのは、数あるサッカーアニメの中でもこの『 GIANT KILLING 』だけではないでしょうか。
常に飄々としている達海は、一見するとちゃらんぽらんな人物ですが、試合の前日は夜遅くまで相手チームの分析を行うなど研究熱心(サッカーに関して)な一面も持っています。
ETUが低迷していた最大の理由「選手たちが負けることに慣れ過ぎている」を見抜くなど、観察眼にも優れている達海。
序盤はチーム内での騒動が絶えずなかなか試合に勝てませんが、達海の采配でチームは徐々にひとつになっていきます。
達海猛は私たちをワクワクさせてくれる
スポーツアニメにおいて、あまりスポットが当たることのない監督という役職。
しかしこの監督の存在こそが、実はとても重要であるように思います。
ETUを2部降格まで追い込んだ不破監督(現在は別のチームに所属)は、「プロフェッショナルなチームを作りたい」という自身の理想を追い求めるばかりで、ETUの現状から目を背けていました。
一方達海は現状に真正面から向き合い、なぜ勝てないのかを冷静に分析し、根本的な部分からチームを変えようとします。
ファンの子供たちから「試合がつまらない」と言われていたETU。
しかし達海の言葉で心持ちを一変させた選手たちは、観ていてワクワクするような面白い試合を魅せてくれるのです。
いい加減なようでいて、しっかりと選手たちを導いてくれる達海の存在は大きく、思わず「私もこんな人に出会いたい!」と思いました。
あなたも是非、怒涛の番狂わせをその目で確かめてみてください!