アニメ3期「うたの☆プリンスさまっ♪マジLOVEレボリューションズ」も決定し、担当声優たちによるライブステージ「プリライ」も開催され、衰えることのない人気を博す「 うたプリ 」。元はPSPゲームから始まり、最初のイベントでの観客はたったの数十人。そこからこの人気まで、一体なぜ…?といった経緯を、筆者の完全個人的な見解をもとに、前後編に渡り解析してみたいと思います。
アイドルとは、という広義から分析してみる「うたプリ」
「偶像を崇拝する」という意味合いを持つ「アイドル」という単語。昭和のアイドルといえば聖子ちゃんやら百恵ちゃんやらマッチやら、とにかく華やかなステージとは裏腹に、多忙すぎて人間らしい生活を送れなかったり、ファンのために個人の人間性を殺したりなど、ファンの崇拝する偶像を生身の人間が担っていたのではないかと思える時代だった。
平成になると、多少緩和はされるものの、それでもアイドルの熱愛発覚や素行の悪さはイメージダウンへと繋がる。とはいえこのネット社会、生身の人間が全くボロを出さずに人生を送れるはずがない。そこで、我々が作り上げた新たな「完璧なアイドル」が、μ’sなり、アイマスなり、うたプリなのではなかろうか。
うたプリという架空のアイドルたち
アニメや漫画など、二次元のキャラクターを愛するものたちにとって、密かな恐怖は「突然、公式の恋人が現れる」ことである。しかし「うたプリ」は作中の職業もアイドルであるため、描き出されるその私生活も実質恋愛禁止状態。いや、禁止ではないのだが、ファンのために奔走する姿ばかりで逆に恋愛の描写を差し込む隙もない…というのが現状。もともとのコンセプトは恋愛ゲームなので、もちろんプリンスたちと恋愛関係にある女の子・七海春歌という主人公は存在するのだが、なにせ春歌は作曲担当という裏方のポジション。ライブやステージ、Twitter企画など、現実のアイドル顔負けの活動が繰り広げられているため、アイドル活動の裏側をシナリオのベースとするゲームとアニメ以外、主人公春歌の存在は表には出ない。プリンスたちをアイドルとして愛するもよし、春歌の立場になって、アイドル活動をする多忙なカレを陰ながら支える恋人目線になるもよし。「うたプリ」は多様な楽しみ方ができるコンテンツなのである。
他にも「うたプリ」の楽しみ方はあるのだが、そろそろ(文字数 なので、続きは後編で!