2018年10月より放送されたショートアニメ「 ひもてはうす 」。監督・原案・シリーズ構成は石ダテコー太郎さんが担当されています。
石ダテ監督といえば、「gdgd妖精s」、「てさぐれ！部活もの」など、声優さんのアドリブを生かした独自のギャグアニメを多く作られていることで有名です。そして今回もその手腕は遺憾なく発揮されており（？）、非常に残念で謎の多い作品になっております(笑)。
というわけで「ひもてはうす」の作品紹介と、見どころを紹介したいと思います。
キャラのかわいいビジュアルと、中身のギャップに衝撃！
「ひもてはうす」は東京・中野にある紐手（ひもて）3姉妹の一軒家に、三女・こころの学生時代の同級生の女の子2人がやってきて共同生活を送るという物語です。また飼い猫で人間の言葉をしゃべる猫「えにし」も登場し、5人と1匹によるちょっと不思議で生々しい日常が見どころの作品です。
彼女たちは全員モテないことが悩みで、どうしたらモテるようになるのかをみんなで話合っていきます。その会話劇がメインのお話なのですが、その内容がとにかく残念なのです。かわいい女子にあるまじき際どいトークや突拍子もない妄想、さらに全員がそれぞれもっている謎の特殊能力を使ったりと、衝撃の展開が続きます。
見た目のかわいさとは裏腹の、残念系女子の斜め上のトークをぜひお楽しみください。
石ダテ作品の常連声優さんによるリアクション芸に注目！
「ひもてはす」に出演している声優さんは過去に石ダテコー太郎監督作品に出演経験のある方々が多いです。監督作品のファンにはうれしいキャスティングではないでしょうか。
具体的には紐手（ひもて）3姉妹の長女・ときよ役を水原薫さん、次女・きなみ役を三森すずこさん、三女・こころ役を明坂聡美さんが担当。またこころの中高生時代の友人・みなも役は上坂すみれさん、えにし役は西明日香さんです。過去の石ダテ作品にも皆さん登場されています。
こころのもう一人の友人・たえ役の洲崎綾さんは石ダテ作品初出演ですが、西さんとはラジオなどで長年交流があることもあってか、自然に他の声優さんに溶け込んでいるなという感じがします。
出演声優のみなさんは過去の石ダテ監督作品特有のひどいアドリブ、大喜利などの無茶ぶりを見事にこなしてきたまるで芸人のような声優さんです。そして今回もそのいい意味でのひどさは健在！
本作は基本的にしっかりした脚本があるので、声優さんは台本通りにお芝居をされています（台本があっても内容は相変わらずなので、ひどさはあまり変わらない気もしますが・・・）。
また話数の最後に過去作品にあったような、声優さんによるアドリブの大喜利コーナーがあります。毎回お題に沿って、それぞれの声優さんがその場の流れや瞬発力で爆笑の大喜利をしています。
台本のある本編パート、台本なしのアドリブパート、どちらも出演声優さんの面白さが伝わる内容になっています。声優さんのお芝居には注目ですね！
謎のキャスティング変更？ 長女・ときよに起きた異変とは？
話数が進んでいくと、ある回をきっかけに長女・ときよにある変化が起こります。EDのクレジットには「紐手 ときよ（桃園 しばり）」と、ときよに加えてなぜか知らないキャラクター名が追加されるようになるのです。さらにときよ役が水原さんから木野 日菜さんに変更になり、木野さんがときよの声を演じるようになります。
木野さんが水原さんが演じるときよにうまく似せてお芝居されているので、声的な違和感はあまりありません。著者も声優さんが変わっていることになかなか気づけませんでした。しかしなぜ途中でキャラ名や声優が変更になるのか、疑問は深まります。
その答えは作品の終盤に明らかになりますが、それもなかなか謎な内容でした。とにかく最後まで見ていただけるとこの感覚を理解していただけると思うので、ぜひ注目していただきたいです。
エンディングイラストとエンドカードが毎回変わるお楽しみも！
お話もいい意味でのひどさや謎の展開が注目の本作ですが、もう一つのお楽しみは毎回変わるEDイラストとエンドカードです。特にEDで流れるEDイラストは毎回色々なアニメをモチーフにしており、「ひもてはうす」のキャラクターがその作品にちなんだ衣装を着ています。色んな楽しみ方がある「ひもてはうす」、ぜひご覧ください。
