自分の殻にこもり、狭い世界で生きる少女・滝川みう。
彼女に突然訪れた“アイドル”という、「自分にとっては一番やりたくない」こと。
その自分とは真逆の存在であるアイドルこそが、自分の世界を守るものならば、自分はなんにでもなる、「一番やりたことでもやる」。
そう決意したみうに第二話ではさらなる試練が舞い込むのだった…。
アニメ「 22/7 」第2話『 めまいの真ん中』 あらすじ
突然”壁”が吐き出したプレートによって「22/7」と名付けられたみうたち。
吐き出された2枚目のプレートには「審査会を行う」という“指令”が。
戸惑いながらも思い思い準備を始めるメンバーだが、みうはまだアイドルとしての自分をイメージできず、ひとり落ち込む。
不安と緊張の中で始まる審査会。向けられる大人たちの厳しい眼差し。圧倒的実力を見せつけるニコルとは裏腹に、みうは自己紹介すら上手く出来ず……。
戻ってきたみうと深まる溝
アイドルをする決意を固めたみうたちに“壁”が「22/7」というグループ名を与え、さらなる試練を与える。
それは審査会という名の実力テストが開始されるという。楽曲での歌割りやダンスでのポジショニンのためのもの
言うならば、「22/7」というグループの顔、センターを決めるための試験だ。
突然の審査会に戸惑う者、覚悟を決める者、いつも通りの者。それぞれの8人のキャラクター性が溢れている描写ですね。
まあ勝手に集めといて審査するとはこれまた勝手な話な気もするけど…。
そんな決死の覚悟で戻ってきたはずのみうだったが、突然の審査会に気持ちが追い付かない。
家族からの連絡に笑顔を見せるみう。まだ笑顔を見せるほど心を開いているのは家族だけ、イコールみうの中の世界はまだ家族だけ…というのがわかりますね。
そして、階段でみうを見かけたニコルはまさかのK☆A☆B☆E☆D☆O☆N
みうの発言、みうの態度全てがニコルにとっては気にくわないもの。ストイックなニコルだからこそではありますが、アイドルになる前から誰かと目が合う事を前提にしているニコルは流石です。
しかし、そのストイックさやアイドルになろうとする過程も気になるところ。
突然始まった審査会に四苦八苦して全員どこか手応えを感じないメンバーたちを目の当たりにして、さらに委縮してしまったみうはトークも歌も特技も全てが出せないまま終わってしまう。
その中で唯一、実力を発揮するのが斉藤ニコル。メンバーだけでなく、審査員さえもを引きつける。
誰もが斉藤ニコルの天性のアイドル性に対して「22/7」のセンターは斎藤ニコルだとおもった。
しかし、絶対なる“壁”はセンターをみうに使命する。
当然納得のいかないニコル、他のメンバーでさえも疑問に思ってい。
自分自身でもセンターであることを疑問に思うみうは、こんなくだらない命令をする大人たちにさらなる嫌悪感をもったみう。
センターに選ばれたことで再び姿をくらましてしまいます。
描写の薄さは否めない…が。
このままみうが姿を現さなかった場合は「22/7」の存在自体を保障しかねるという会田。
文字通り、グループの命運さえも握るセンターのみうは母親に自分がアイドルを始めたことをまだ言えないでいる。
そこに突然やってきたのは「22/7」のメンバー・藤間桜だった。
桜自身も突然のアイドルというものに対して悩んでいたが、思い切りよく啖呵を切るみうを見て逆にふっきれたという。
そこに現れる他のメンバーたち。他のメンバーたちもみうを心配して集まってくる。
翌日、みうは改めて練習に顔を出すようになる。そして初めて自ら「22/7」のメンバーの輪に加わっていく。
1話で語っていた「苦手なんです人前で笑う」と語っていたみう。決して家族以外に見せることなかった笑顔を初めて見せる。
それは、常に前髪で世界を閉ざしていたみうにとって世界が広がった瞬間。
まだ自分にセンターの自覚も実力もない、それでも斉藤ニコルに認めてもらうようにもう少しだけアイドルを続けたいと告げるが、ニコルとの溝はまだ埋まらないのだった。
正直、この描写は過程がすっとばれされすぎて弱いですよね。突然あつまって一週間でそこまで仲良くなる展開あったか?と。
メンバーたちお互いがお互いを刺激しあってチームとして成長していく描写を描きたかったんだとは思いますが、1クールじゃあこのテンポ感じゃないと終わっちゃうからでしょうか…。もうちょいじっくり仲間になっていく描写が欲しかったなあと思いますね。
でもこのアニメにおける、特殊な存在が“壁”なんですよ。
全てにおける絶対的支配権を持っている“壁”が、「みうがセンター」と言うなら、「じゃあしょうがない」みたいな謎の説得力を無理やり持たせて無理やりストーリーとして破たんしてそうな部分を修正していくという多少強引な手法をとっているんですが、逆にそこがおもしろかったりしますねw
今後、壁の謎やなぜそんな指令を出したのか全ての伏線を回収してくれればマジでラストはおもしろくなると思います!
直球王道ど真ん中な2話という印象
タイトルにある「真ん中」は、「渦中」という意味と、グループにおける「センター」のダブルミーニングであることはなんとなくわかりますね。
突然グループのセンターに選ばれた滝川みう、眩暈のするような激動の展開の渦中に立たされ、彼女の心はまたも折れそうになるけど、それをメンバーたちが支えていく。
これまで家族しかいなかったみうの世界に、「22/7」というグループが少し広がった。アイドルものにおけるなかなか直球王道ド真ん中なストーリーでした。
この回をきっかけにニコル以外のみんなとは打ち解けていき、あらためてみうが「アイドル」というものに対して自ら足を踏み入れていくわけですが、はてさて……。