2012年結成のロックバンド「Official髭男dism」（通称：ヒゲダン）。彼らが歌っているアニメ主題歌は数多くあります。苦手なことや時間がかかることをやらないといけない時に聴くと、汗だくになってヘトヘトでも頑張れるくらい勇気をもらえます。
そんな、もはや説明不要なほど不動の人気を誇る「Official髭男dism」イチ押しの3曲の歌詞に秘められたメッセージを紐解きつつ紹介していこうと思います。
TVアニメ『SPY×FAMILY』のOP主題歌「ミックスナッツ」もすごく心地よいメロディーラインで最高！
自分に負けるなー！ヒゲダンを聴いてやる気全開で始まる１日！！
ケンカの勝ち負けじゃない気持ちで負けるな「Cry Baby」
さて、1曲目のご紹介は、2021年4月から放送中のテレビアニメ「東京リベンジャーズ」(通称：東卍、東リベ)のオープニングテーマです。
歌いだしの「胸ぐらを掴まれて 強烈なパンチを食らってよろけて 肩を並べうずくまった」
自然とケンカを連想するし、花垣の『俺はまだ負けてない』あの名シーンがフラッシュバックするようでもうめちゃくちゃ大大大好きです。全てが『東京リベンジャーズ』のために紡がれたカッコいい歌詞ですよね～。
作品のタイトルロゴが出た後の赤色を強調したビルの並ぶ街並み。浮かない表情で歩く花垣が「橘 直人」と出会って「過去を変えて望んだ未来を掴んで見せる！」という覚悟を決めたような表情に変わっていくのが印象的です。
サビの「何度も青アザだらけで涙を流して 流して 不安定な心を肩に預け合いながら腐りきったバットエンドに抗う」
花垣が過去のいろんな出来事に悩まされ、心も体もボロボロになりながら、それでも守りたい人たちのために突き進む花垣の生き様がこの歌詞に詰まってると思います。ケンカが弱くても「もうあの時と違うリベンジだ！」未来を切り開くために握る拳がメチャクチャカッコいいんですよ！
そして、そんな花垣を支えた「東京卍會」のみんなカッコいいですよね！
でもこの二人のことは「東京リベンジャーズ」を語る上では外せません！
龍の刺青と金の辮髪がトレードマークのドラケンこと副総長「龍宮寺 堅」。さらに、無敵のマイキーこと総長「佐野 万次郎」も超超カッコいい！！
ラストの「土砂降りの夜に 誓ったリベンジ」
激しい雨から一転して、晴れやかな夕日をバックにマイキーとドラケンが振り返る。希望があると思わせてくれる演出が好きです。
リベンジを続け、多くの人と関わっていく中で一回りも二回りも男らしくなっていく花垣から目が離せないです。また、ちらっとOPに映る東京卍の特攻服で横一列で並んだ後ろ姿も大好きです。
初心なラブストーリーを紡ぐ「イエスタデイ」
2019年9月に公開された長編アニメーション映画『HELLO WORLD』主題歌です。
サビの「遥か先へ進め 幼すぎる恋だと 世界が後ろから指差しても」
主人公の内気な高校生「堅書直実」と、図書委員の「一行瑠璃」のラブストーリーを描いた作品です。
一通の手紙のやり取りから始まって初恋っていいなーと思ってしまうシーンがあります。「イエスタデイ」の「幼すぎる恋」という歌詞と疾走感溢れるリズムが映像とマッチして最高なんですよ！
ラストのサビ前の「未来の僕は知らない だから視線は止まらない」
直実が瑠璃のことをずーっと目で追いかけてしまう恋する描写。その想いを告白という形で伝えるまで、未来は分からない。でも、告白したいと背中を押されているように思えて元気になれました。
さらに、サビの歌詞は…。
「不器用ながら繋いだ この手はもう決して離さずに」
本作のネタバレになってしまいそうなので詳しくは書けません。ですが、「この手を決して離さない」この歌詞には2重の意味が込められていると思います。
「HELLO WORLD」を視聴した後に「イエスタデイ」を改めて聴くと、この映画のために作られた一曲だなー！神曲すぎる！とより深く楽しむことができると思います。
自分の信念は歓声へ「FIRE GROUND」
2018年10月に放送されていたテレビアニメ「火ノ丸相撲」オープニングテーマです。
Aメロの「1つとしてアドバンテージなんてない 「向いてない」 「センスない」誰もがそう言って笑ってる」
背が伸びなかったことが原因で、終わった選手と言われていた主人公「潮 火ノ丸」。
しかし彼は、体格差を帳消しにする稽古を続けたことで高校相撲に戻ってきました。
とにかく「火ノ丸相撲」の灼熱のようなストーリーに負けず劣らず熱さで「FIRE GROUND」を熱唱してくれてますよ。
悔しい結果になってしまうか？はぶつかってみないと分からない。「汗だくになって余裕なんか捨てて踏ん張ってみろ！」
そう言われているようなテンションのぶち上がる一曲です。
サビ前の「アイデンティティのイス取りゲームはとっくにオーバーYEAH」
火ノ丸が所属する大太刀高校相撲部。そしてライバル校・栄華大附属高校や石神高校の相撲部員たちも登場します。彼らが仁王立ちで立っているシーンは、「自分の意志を貫き周りに惑わされず進めることが先を見据える」という凛々しさを感じます。裸一貫で競い合うってカッコいいなって思いました。
「難題だらけのジャストザウェイユーアー」
サビの「真っ赤な本能 汗だくのSOUL 難題だらけのジャストザウェイユーアー」
火ノ丸は何回押し出されても必死に汗だくになりながら本能丸出しで向かっていき戦いをやめません。それは、やめてしまうと自分の可能性を止めてしまうことと同じになる。もし、成長したいなら周りに頼るのではなく自分で自分を信じ貫け。そうメッセージを表現しているように感じました。
じつは知れば知るほど奥深い相撲の世界。強敵ぞろいの修羅の道に耐えて土俵際ギリギリで踏ん張って相手をなぎ倒した者が勝者！命を削るほど全身全霊を注げばやがて大きな歓声へと変わる。ほんとOPも「火ノ丸相撲」カッコイイのでぜひ見てください。
「Official髭男dism」のアニソンってめちゃめっちゃ神曲ばかり！
さて、今回は「Official髭男dism」のアニメ楽曲をまとめさせていただきました。
アニメのオープニング、映画の主題歌。それは、作品のイメージを大きく左右する「アニメの顔」でもあります。とても大事な役割を担っているんですね。
「Official髭男dism」は「アニメ作品をプッシュアップ」してくれる神曲ばかり。また、曲を聴いただけで名場面が目に浮かぶくらい物語とリンクしててすごすぎる！って改めて痛感しました。
曲によってメインとして強調される楽器が変わるのはもちろん、歌詞にも注目です。男臭い熱い雰囲気の時もあれば女性らしさの溢れる優しさと温かみのある言葉選び。彼らの表現力の高さも、男女問わず大人気の秘密かもしれませんね。
筆者のイチオシ「イエスタデイ」
私の心に一番響いたのは、「イエスタデイ」です。実は劇中でこの曲が流れたのってほんの少しなんですよ！
しかしながら、「バイバイイエスタデイ ごめんね 名残惜しいけど行くよ いつかの憧れと違う僕でも ただ1人だけ 君だけ 守るための強さを 何よりも望んでいた この手に今」という歌詞。自分の苦しみよりも大切な人への想いを感じられます。『HELLO WORLD』のストーリーそのものが歌詞として紡がれている。そう思ったくらいメッセージ性の高さに感動しました。
これからも「Official髭男dism」の活躍を期待しています。もっともっとアニソンを、神曲を、世に送り出してほしいと願っております。
文章：あそしえいつTA
