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「割れたリンゴ」『新世界より』和テイストの隠れた名曲

2012年10月~2013年3月に放送された『新世界より』の主題歌として、1話から~16話まで使用された「 割れたリンゴ 」。

この曲は、歌う渡辺早季自身の心情をストレートに表したキャラクターソングとなっている。

早季悲哀と希望

14歳当時の早季は、大人たちに違和感を覚え、果たして本当に自分たち人間が正しいのかといった疑問と、けれどもどうすることもできないといった 葛藤を抱えている。

「泣きそうな青リンゴ抱えてる胸の奥」という思春期ならではの不安定な心を表している歌詞から始まり、「運命に従順に熟すのを待つもんか」という大人に対する反抗心を垣間見せ、けれども「はじける瞬間 虹、放て」と、今は力不足でどうすることも出来ないが、未来に対する希望だけは捨てていないという早季の強い意思を感じる。

アコースティックギターで癖のある、同時に切なさも感じさせるイントロから、サビでは荒ぶった中にも繊細さを感じさせるギターサウンドへと変化する。
至ってシンプルな作りながら、切なさや懐かしさを感じさせるサウンドは、まるで早季の思春期ならではの心の起伏を表したようである。
歌っている種田梨紗さんは当時新人声優ということもあって、拙い歌い方がいい方向に歌詞とリンクしていて、より一層深みを増している。

シンプルかつストレートな歌詞で、「伝えたいことだけを伝える」という作りになっている。
曲のみでも十分に聞き惚れてしまうほど魅力的なのだが、アニメと非常にリンクしている曲なので、アニメを見たあとに聞いてみるとまた違った視点が見えたり、新たな発見があるのではないだろうか。

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