ようやくメンバーたちを受け入れ、自らの足で新たな世界に足を踏み入れたみう。
お披露目ライブの日程が決まり、これまで以上にレッスンに励むみうだが、ニコルやメンバーの足を引っ張ってしまい、まだまだセンターとしての自覚もスキルもないことを痛感する。
そんな中迎えた、お披露目ライブではさらなる試練がみうを待ち構える。
アニメ「 22/7 」第3話『こんにちは、新しい世界』 あらすじ
“壁”からの指令により、22/7のお披露目ライブが2月27日に決まる。
ライブに向けて、みうたちはレッスン漬けの毎日。しかしセンターを任されたみうが、メンバーの足を引っ張ってしまう。
「今はあなたが真ん中なの。これ以上ガッカリさせないで!」
ニコルから喝を入れられるみう。センターとして、一体自分に何ができるのだろうか?
そして、ライブ当日。ステージに立ったみうは、そこで予想外の光景を目の当たりにする。
みうにとってのニコルという存在
次の壁からの指令は「お披露目ライブを行う事」。
お披露目ライブまでは一か月あまり。メンバーたちはレッスンに精を出すが、どうしてもみうがレッスンについていけない。
そんなみうにニコルは、みうに兎の髪留めをプレゼントし彼女なりにみうを激励します。
それでも言葉では「みうをセンターと認めていない」とまだ完全にはお互いの世界に入りこめていません。
あんなに“ブラック”なニコルがかわいいものをくれるというギャップ萌えも狙っているシーン。
滝川みうにとっての斎藤ニコルは、“ザ・アイドル”という畏怖の存在であり、自分には持っていない芯の強さを持つ憧れの存在であるという二律背反ですごく曖昧な存在。
みうはニコルに認めてもらうことが今の自分にとっての目標であるわけですが、この二人の曖昧な関係性がどう変化していくかですね。
挿入歌「僕は存在していなかった」
レッスン中にかかる挿入歌です。
「22/7」にとっての実際のデビュー楽曲である、この曲は歌詞を聞けばすぐにわかりますが、自分に自信がもてず存在すら否定していた人物が、他人によって自分にも存在価値があることに気付かされるという曲。
まさにみうを暗示するような曲ですよね。
阿呆監督も「アニメをつくるのに、楽曲からすごくインスピレーションを受けている」と語っています。
楽曲に沿ったストーリー展開だったり、楽曲の裏側みたいなストーリーを回収してくれたらうれしいですね。
仕事と呼ぶには不確かで、夢と呼ぶには前向きでもなくて
いよいよ始まったお披露目ライブ。
ここはお約束と言ってもいい機材の不調が…。嫌な予感。
そして作品にとっても初のライブシーン!
正直、アイドルアニメのライブシーンは手書きに限る派なので、きっちり動いてるシーンもありこんなもんかな…と。
みう視点でライブシーンが淡々と過ぎていく演出はすごく好きです。
そして観客の中に、母親を見つけるとみうは途端に前髪をおろして笑顔を隠してしまいます。
みうにとっての「世界の出入り口」がこの前髪なんですね。降りているときは世界を閉ざしているわけです。
あんだけレッスンした「僕が存在していなかった」で、動揺したみうがちゃんとワンテンポ遅れて動くのはすげー細かいなと思いました。
そして追い打ちをかけるように連鎖する、機材トラブル。音が止まり、動揺するメンバーたちと観客。
あの絶対的エースのニコルですら、諦めていました。
そんなグループのピンチを救ったのが滝川みうでした。
ピアノに駆け寄ったみう…まだ前髪は降りている…。ニコルからもらったヘアピンで「世界を開きます」
そして、それに瞬時に反応したのも斉藤ニコルでした。
「僕が存在していなかった」のピアノアレンジver マジで心に来る……。
「仕事と呼ぶには不確かで、夢と呼ぶには前向きでもなくて。ここが今は私の居場所だと思っています」 アイドル活動に対しての滝川みうの言葉。
ようやくアイドルとしての一歩を踏み出したみうに、「グループの命運を握る存在」としてニコルはみうを認めるのでした。
特殊EDがたまらんのだよ
各キャラごとの「お当番回」と呼ばれるピックアップされる回の中で、主人公・みうの回となった3話。
絶対的アイドル・斎藤ニコルにみうが認められるまでの物語。
今回は何と言っても!! なんと言っても特殊ED「One of them」!!
直訳すれば「その中の一つ」。坂道ファンなら「one of them」と聞くと「サイレントマジョリティー」とかいろいろと想起するフレーズですよね。
しかも、まさかのラップ調というか、すごくポップな楽曲になっています。
普通キャラクターソングといえば、そのキャラクターに合わせた楽曲にするものだと思いますが、どちらかというみうにとっては反対な楽曲に感じます。
歌詞の中身を見ても、
「団地の一室のようにいくつも並んだ平凡な世界、その中の一つが自分。そんな狭いところから早く飛び出したい」という、まさに今までのみうの思想からは正反対な楽曲。
でも、これこれそがみうの本当の心だったんですよね。
親のため、家族のため、音楽も含めていろいろなことを諦めながら生きてきたみうにとって、3話のあのピアノのシーンは、親の前で全てのしがらみから解放されるファクターになった出来事だったわけです。
そして、もう一つ楽曲について語るならば「シャンプーの匂いがした」をライブの最初に披露しますが、
http://blog.nanabunnonijyuuni.com/s/n227/diary/detail/811?ima=4650&cd=blog
メンバーの一人、海乃るりちゃんが語っていますが(公式ではなくあくまで考察)、「シャンプーの匂いがした」=ニコルがみうに対して抱いている気持ちの曲と語っています。
そこまで含めたストーリー構成なら、マジで神がかってますね~。信じるか信じないかはあなた次第