アニメ「22/7」第11話『ただその背中を追いつづけて』【感想コラム】

アニメ「22/7」第11話『ただその背中を追いつづけて』【感想コラム】

アニメ「22/7」第11話『ただその背中を追いつづけて』 あらすじ  

“壁”の指令により22/7は解散。GIPの事務所も閉鎖され、メンバーは全員バラバラになってしまった。アイドルになりたい訳ではなかった……。それでも、解散に納得できないみう。誰よりもアイドルに思い入れがあるニコルも、現状に憤りを感じていた。そんなニコルの幼少期は、今からは想像できないほど引っ込み思案な女の子。彼女を変えたのは、クラスに転校してきた一人の少女だった。

ニコルの過去と、みうの「大切なもの」

前回の衝撃のCパートを経ての11話目。 アイドルに対して人生を懸けていると過言ではないほどの熱意を持ち、誰も近づかせないほどの怖さのようなものを持っていた斎藤ニコル。 彼女の過去。 小さい頃は、今では想像ができないほどの引っ込み思案で臆病だったニコルは、人と話すのすら苦手で緊張すると声がでなくなってしまう自己主張の”じ”の字もない女の子。 そんな彼女の心の支えとでもいうべき存在がアイドル。きらびやかなアイドルを見ると自分でもその場に立てたような気持ちになった。

そんな中でニコルは、転校生の滝川みうと出会う。

アニメ「22/7」第11話『ただその背中を追いつづけて』【感想コラム】
画像引用元:(C) ANIME 22/7

みうは誰とも馴れ合おうとはせず、自ら輪の中に入ろうとはしない。引っ込み思案とはまた違う不思議な雰囲気を纏う少女。 小学校2年生の学芸会でニコルは同級生の嫌がらせにとって、魔女の役をやらされる。 出番の多さと歌を歌う役にニコルは戸惑うも。画面の中のアイドルを思い出し、“頑張ってみよう”と奮起する。 慣れない歌の練習をしていると音楽室にみうがやってくる、みうは終始無言でピアノを弾いていたがそれはニコルのために伴奏をしているのだとニコルは感じた。 迎えた演劇会の本番で事件が起きる。 演劇会の前に手のひらに人を書いて飲むという古典的な緊張の和らげ方法をとるニコル。

8話で大型ライブ前にジュンや他のメンバーをバカにしていたニコルにもこんな過去があったのかと感慨深くさせられる演出だ。 そんなニコルの背中を笑顔で見送るみう。やはりこの時点でみうはニコルに対してのシンパシーのようなものを感じたのだろうか。 演劇は順調だった。緊張から声が出なくなるということもなくニコルは懸命に演じていたが、同級生が小道具であるリンゴを隠すという嫌がらせを行う。

劇中に全てを察したニコルは、涙を浮かべるがそこにみうが飛び出して、嫌がらせをした同級生を突如殴り始める。 結果として劇をぶち壊したみうは叱られ、そのまま転校していってしまう。

その背中に勇気をもらったニコルは本気でアイドルを目指しはじめ、やがて自分にも自信がもてるようになったという だからこそ、ニコルはみうと再会したこと、そしてみうがまるで自分を覚えてないことに驚いていた

そして、みうが助けた理由を教えてほしいとニコルに尋ねるとそ「大切なものが壊れる気がして」と一言。 第10話のニコルの質問はこの質問の答えを求めていたんですね。 みうにとっての「大切なもの」とは結局なんだったのでしょうか。普通に考えれば、「(ニコルの嫌がらせを見過ごしたら)自尊心や自分の中の良心が壊れてしまう」と考えるのが妥当でしょうかね。 ニコルにとっては衝撃的な出会いでも、みうにとっては小学校のほんの短い間だけの付き合い。

だからこそのあまり覚えていなかった…?。うーん。 幼少期が同じように暗い少女だったみうとニコルですが、その後の成長は明暗がはっきりと分かれてしまった感じでしたね。 ちなみに「前もその前も“木の役”だったし~」とその同級生が言っているのは「あの日の彼女たち」でも触れている。

もしかして幼稚園から小学校までエスカレーター式の学校なのか?まあその辺はどうでもいいか。

解散後のそれぞれの

アニメ「22/7」第11話『ただその背中を追いつづけて』【感想コラム】
画像引用元:(C) ANIME 22/7

ナナニジ解散宣言から数カ月。ナナニジの結成日。 ニコルは気づいたら事務所の近くにある動物園に足を運んでいた。 そこでそれぞれ地元に帰ったと思われるナナニジメンバーと再会する。

ちなみに、この再会する場所はOP映像のラストシーンと同じ場所なんですよね。地味な伏線回収がにくらしいですね。 同じころみうもどこかに足を運ぶ。

それを頑張れと見送る母は、第3話まで比べたらかなり前向きに応援してもらえるようになりました。 向かったのはG.I.Pの本社。 撤収したはずの会社はなぜか電気が通い、入ることができた。 壁の部屋まで足を運んだみうは、桜と再会する。 同じようになんとなく居てもたってもいられずに足を運んだという桜は、みうに制服を勧める。

みうも「初めよりは嫌じゃないかも」と笑顔に。 気づくと他のメンバーも集まり、いつしか話は解散宣言後のそれぞれの話に。 こんな感じで結成して、1年たつのにお互いの話をする描写がこれまでにはなかったことなんですよね。

みゃーこからは「ずっとアイドルになりたかったんだもん、おめでとう」と祝福されるニコルだったが、きっとこの言葉はみうに言ってほしかったに違いない。 それでもその過去を知るのが本人と、第三者視点の視聴者しか知りえないというもどかしさがこのアニメのいいところだろうか。 やがて、話はお互いの近況からこれまでの思い出へ。 これまでを振り返り、自分の殻を破ったもの、新しい一面に気付けたもの、壁の指令で集められ、壁の指令通りに動いていたアイドル。

でも確実に、アイドルとしも人間としも成長した証を感じていた。 いつもいつも達観していた立川絢香が涙を浮かべながら「楽しかった」と叫ぶシーンはあかねが涙を流すシーンよりも感傷的にさせられたシーンな気がした。 お当番回ですら自分の心を隠していた絢香がここに来て本音を漏らすのは非常に卑怯だ。

そんな、みうにとっても大切な居場所である「22/7」が壊されそうになっているその時、“壁”と呼ばれた存在が突如として喋り始めるのだった…。

ニコルとみうの曖昧な関係性

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画像引用元:(C) ANIME 22/7

今回はニコル回。ニコル回なんだけど、やっぱり滝川みうの成長物語なんだよね。 そんでもって、みうが大切なものを守るためには突拍子もないことをするとわかっているニコルは、みうの唯一の理解者なんだよね。

でもそれをあえて表に出さないのがやっぱりまた「ナナニジ」らしさって感じであり、エモさを感じるところなんです。 ニコルにとっての憧れの存在だったみうがアイドルを否定したからこそ2話では激高したのだろうか、でもみうを一番に発見したのはニコルなんですよね。

そしてやはり3話のピアノのシーンで率先して歌い出したのもニコルだったわけで。ニコルにとってのみうというのを想いながら見返すとまた新たな発見がたくさんありそうだ。 8話のみうに対してのニコルが「あなた変わった?」というシーンも昔を思い出しての一言だったのかもしれない。 そんなニコルンのソロ楽曲「孤独は嫌いじゃない」

相変わらずキャラソンはすんばらしいですね、毎話、毎話「あっこの曲前よりいいわ」とか思ってます。

孤独は嫌いじゃないとか声を掛けられてもめんどくさいとか言いながらの「ほんとはどこかで気づいてほしい」とか、ツンデレニコルンのまんまの楽曲だし、「ザ・アイドル」というような楽曲です。

“壁”ちゃんが話しかけてきた衝撃のCパート。すべての謎は明らかになるのでしょうか。

22/7 アニメ情報

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