アニメ「魔女の旅々」第4話『民なき国の王女』

アニメ「魔女の旅々」第4話『民なき国の王女』【感想コラム】

アニメ「魔女の旅々」第4話『民なき国の王女』 あらすじ  

滅びた国に辿り着いたイレイナは、唯一破壊を免れていた王城で美しい女性に出会う。正体は記憶を失ったこの国の王女であり魔女・ミラロゼ。彼女と国を滅ぼした巨大な化け物との闘いをイレイナは見届けることになる。

放浪の魔女・イレイナが今回訪れたのはとある崩壊した国。そしてとある王女出会い…。久しぶりの魔法バトルあり、後味の苦いダークな展開ありと今回も巻き起こる「魔女旅」ワールドと相成りました。

滅んだ異国に住むたった一人の王女

アニメ「魔女の旅々」第4話『民なき国の王女』
画像引用元:© 白石定規・SBクリエイティブ/魔女の旅々製作委員会

雪の舞う、まるで紛争でもあったかのような滅んだ国にたどり着いたイレイナ。人ひとりいない城下町を眺め落胆するイレイナは、次の街にいくにも真夜中になってしまうと困り果ててしまいます。 とりあえずと、まともな外観を保っていた城に入ることにする。魔法を使って城内に入ったイレイナはその城の中である王女と出会う。

ミラロゼと名乗る王女は、「この街に一体なにがあったのか」「なぜ自分だけがいるのか」という記憶がないのだという。 目を覚ますと城にいたというミラロゼは置いてあった手紙に、「記憶喪失の原因であり、街を滅ぼしたの原因である悪魔・ジャバリエ」の存在が書かれており、全ての人を殺すまで暴れるのをやめることはないことを知る。

さらに、ジャバリエは城の中までは襲ってこずに城に籠っていれば安全であり、もし街をでればジャバリエは追ってくるという手紙の内容を信じ、ミラロゼは滅んだ国の城から出れずにいるのだという。

そしてミラロゼは魔女であり、ジャバリエと戦う運命にあるだということも判明する。目を覚ましてから一週間でようやく魔法の使い方を思い出してきたというミラロゼはついに戦う決意を固めます。

あくまで傍観者の立場を貫くイレイナは暖かい部屋を用意してもらい、やがて夜が明けていくのだった。

アニメ「魔女の旅々」第4話『民なき国の王女』
画像引用元:© 白石定規・SBクリエイティブ/魔女の旅々製作委員会

ミラロゼとジャバリエの真実

アニメ「魔女の旅々」第4話『民なき国の王女』
画像引用元:© 白石定規・SBクリエイティブ/魔女の旅々製作委員会

翌日の朝。王女様であるミラロゼはどうしてか体が覚えているからと、朝食のパンを作っています。 そんな朝食の最中、ミラロゼはイレイナにジャバリエと戦う準備を手伝ってほしいと申し出ます。 イレイナは「戦わない選択肢もあるのでは?」というものの、ミラロゼは分からないけれど、手紙の主と同じようにジャバリエに対しての執念や怨念のようなものを感じているという。

なんだかんだとジャバリエと戦う手伝いをするイレイナ。ミラロゼの作戦はジャバリエを落とし穴に誘導して戦うというもので、イレイナは必死に穴を掘る手伝いを行います。 一緒に戦うことはしないけれど、ミラロゼには死んでほしくないと告げます。 そして、いよいよ日没。ミラロゼがジャバリエを相手にする夜がやってくる。手を出すつもりはなかったイレイナは「昨日会ったばかりなのに不思議と死なないでほしいと願ってしまう」と、少しの手伝いをすることを決めます。

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画像引用元:© 白石定規・SBクリエイティブ/魔女の旅々製作委員会

必死に魔法で応戦しながらジャバリエを誘導するミラロゼ。見事に罠にはめると圧倒的な魔力でジャバリエを蹂躙していきます。 ミラロゼは攻撃している最中に、なにか昔の記憶を断片的に思い出していきます。 「そうだったのね」と何かを思い出したミラロゼは、一方的に攻撃を与え続けると「お父さん」と言い最後の攻撃を放ちます。

そして、シュバリエの血しぶきとともにミラロゼの高笑いが夜のしじまへと溶けていくのでした。

物語の結末。

それは、使用人である料理人との子を身ごもった王女・ミラロゼは父親である国王に反対され処刑を宣告される。料理人は拷問を受け、ミラロゼは全てを憎むようになります。 ミラロゼは父親を怪物へと変貌さえる呪いをかけ、その代償として記憶を失うのでした。

父親に「大切なものを奪われる憎しみ、絶望」を味わわせるために仕向けたミラロゼは、結果として自らの手で全てを失い、たった一人で居もしない恋人と幸せに城内で暮らしていくのでした…。

哲学的なメリーバッドエンドストーリー

アニメ「魔女の旅々」第4話『民なき国の王女』
画像引用元:© 白石定規・SBクリエイティブ/魔女の旅々製作委員会

今回もなかなかにヘビーで哲学的なお話でした。 なぜ戦争はなくならないのか

そんな話に感じました。 憎しみの連鎖による父への復讐劇。その一点のお話なのですが、いわゆるメリーバッドエンド 全てを奪った相手の幸せを奪うことは幸せなのか。

当人しか分からないことですが、それを第三者視点でなにも言わずにただ見届けるのが「イレイナスタイル」

魔法のバトルやスピード感もさることながら、どっちが悪人なのかわからないくらい蹂躙する攻撃、悲壮感漂う雰囲気も全てが最高でした。

 

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