パプワくんとの出会い
1992年に柴田亜美さん原作の漫画「南国少年パプワくん」がアニメ化されました。
ガンマ団という組織から「秘石(ひせき)」を盗みだした「シンタロー」という青年。組織の追手から逃げる際に海に落ち、漂流したその先は「パプワ島」と呼ばれる孤島でした。
そこで「パプワ」という小さな男の子と「チャッピー」という犬に出会います。
最初の行動は…
…と、こう書けばなんとなくハートフルな物語かな？と思ってしまいますが、浜に流れ着いたシンタローを見つけたパプワくんは「チャッピー、毒見」と称してチャッピーにシンタローの頭部を噛ませます。
秘石もパプワくんに取り上げられ、チャッピーの首輪に取り付けられてしまいました。
どうしても秘石を取り返したいシンタローに対し「体で払ってもらおう」と意味深な言葉を投げつけるパプワくん…と言っても、「家事をしてね」といった意味合いでした。
電話もなく飛行機もない完全な孤島の中、こうしてシンタローはパプワくんにこき使われる日々を送るはめになったのでした。
パプワくんとシンタロー
パプワくんは５歳の男の子。ですが身体能力がずば抜けて高く、大人であるシンタローですら歯が立たないほどです。器用でもあり、一瞬で木をトーテムポールにしたりもできます。
基本的に無表情でシンタローに対しては高圧的な態度をとりますが、「今日からお前も友達だ」と彼のことを友達だと思っています。
シンタローは20代の青年であり、殺し屋軍団であるガンマ団の総帥の息子です。弟のコタローを溺愛しており、父親に幽閉されているコタローを助けるために秘石を盗み、それをお金に代えて彼を救おうと企てていました。
彼自身も殺し屋としての能力が高く、「眼魔砲(がんまほう)」と呼ばれる必殺技も持っています。が、それでもパプワくんには敵いません…パプワくん、君は一体どれだけ強いんだ！？
パプワ島の住人たち
パプワ島にはパプワくん以外に人間はおらず、住んでいるのは奇妙な生き物ばかり。
女の声がする！？と思って茂みを除けば雌雄同体の巨大なカタツムリ「イトウくん」がいたり、魚なのに脚が生えた「タンノくん」、巨大なミミズの「シミズくん」など常軌を逸した生き物ばかりに出会います。
パプワ島に住む生き物たちはチャッピーを除き全員喋ることができ、意思の疎通も可能です。しかし良いのか悪いのか、シンタローはイトウくんとタンノくんに好意を寄せられることとなります。
可愛い生き物もおり、アライグマの「ナカムラくん」とカンガルーネズミの「エグチくん」はよくペアで行動しており、珍しいものを見ると「十円傷つけちゃお」といたずらをします。
筆者が特に好きなのがチョウチンアンコウの「マミヤくん」。エラ呼吸なのに陸に上がってきてすぐ死亡してしまい、アンコウ鍋として食されます。その後も何度も霊として現れる癒しキャラです。
ガンマ団からの刺客
秘石を取り戻すために、シンタローの父親である「マジック総帥」はパプワ島に次々と刺客を送ります。
「ミヤギ」は「生き字引の筆」という大きな筆を使い、相手の体に漢字を書くと相手がその漢字の通りになってしまい、シンタローたちに「敵」と書いて一時的にパプワ島に住む全員の敵になってしまいました。
「トットリ」は「天変地異ゲタ占いの術」を使う忍者であり、下駄を飛ばし落ちた下駄の上面に書かれた文字で天気を操ります。
二人の能力は使いようによっては強力ですが、あえなく敗れ、一時は生き字引の筆により二人とも「植物」としてパプワくんの家の前に置かれていました。
「アラシヤマ」は巨大なおたべ(京都名物)を操りつつ、感情が高まると発火してしまう体質であり「平等院鳳凰堂 極楽鳥の舞」などの強力な技も持っています。一度はシンタローを追い詰めましたが、パプワくんの秘めた力により敗れました。
他にも様々な刺客が登場しますが、お察しの通り登場する刺客の名前は県名や地名から付けられていることが多いです。
クスッと笑えるギャグアニメです！
パプワくんとのドタバタな毎日、刺客との戦い、パプワ島で起こるイベントなどなど…毎回様々な展開が巻き起こり、観ていて飽きないアニメです♪
下品な下ネタやお色気シーンもなく、家族で観ても問題ないアニメでは？と思います。(実際に筆者の母親はこの作品のファンです)
問題があるとしたら、勢いのある流血描写、イトウくんとタンノくんのシンタローへの求愛行動がちょっと引っかかるかもしれませんね…でも見ているうちに慣れると思います(多分)。
難しいことは考えず、今日からあなたもパプワ島の一員になりましょう！
