アニメ「ワンダーエッグ・プライオリティ」第6話『パンチドランク・デー』【感想コラム】

アニメ「ワンダーエッグ・プライオリティ」第6話『パンチドランク・デー』【感想コラム】

アニメ「ワンダーエッグ・プライオリティ」第6話『パンチドランク・デー』 あらすじ  

戦いに慣れつつある4人の前で、ミテミヌフリの一部が突然「アンチ」へと姿を変える。アンチが狙いを定めたのはエッグの中の少女ではなく、アイたちだった。新たな敵の出現に苦戦する4人に、アカと裏アカはとある「お助けアイテム」を渡す。

エッグの世界での戦いが徐々に変化する中、現実世界ではアイの母・多恵が持ち掛けたある提案が、アイの心を大きく揺り動かす。

新たな敵「アンチ」

もはや、いきなりの戦闘描写が当たり前になりつつあるワンエグですが今回はアイの世界からスタート。 いつものごとく「ミテミヌフリ」との戦いに身を投じていたアイだったが、今回の戦闘はいつもと違う不穏な戦闘となる。 仮面で覆われた「ミテミヌフリ」が自ら仮面を剥ぎ、禍々しい姿へと変貌しはじめる。

これまでとは違う出来事に戸惑いながらも交戦するアイ。変貌したのは姿だけでなくその強さも変貌していた。 「こいつら!ミテミヌフリじゃない!」 「そいつらはアンチだ!君達はこの世界で目立ち過ぎた」 この作品は新しい情報や重要な情報をさらっと伝える傾向にありますが…いきなり登場した”アンチ”。 アンチはミテミヌフリの中から嫉妬や扇動で生まれた存在。顔を晒す勇気はないが狂気は十分で徒党を組むとボス並みの強さを発揮し、脚光を浴びるヒーローを付け狙う。 これまでエッグの少女たちを狙ってた「ミテミヌフリ」たちが今度はアイたちを狙ってくる。

まさしく「ネット上に存在するような怨嗟の塊」のような存在。 その凶悪さから、一旦体育倉庫のようなところに身を隠したアイとエッグの少女・吉田ヤエ。 今日のところは現状維持だというアカと裏アカ。「一旦、エッグに戻ることで怪我も治すことができる」という。 これまたサラッと、エッグから生まれた少女は再びエッグに戻ることができることが示唆されました。

これがどれほどの情報を持つのかは不明ですが、ほんとにいろいろと聴き逃がせないアニメですし、これまでの何気ないセリフの中にもたくさんのヒントがあったかと思うと何度も見返したくなります 「社会の基本は報・連・相。声に出して共有しろ」と言い出すアカ。 「私達の最大の目的は…」 「ワンダー、エッグ、プライオリティ!!!」 ここに来てのいきなりのタイトル回収とは…プライオリティとは直訳すれば優先度。

とりわけビジネスシーンなどで使われるパターンとすれば「仕事の優先順位付け」という意味合いでしょうか。 この場合で言えば、そのままですが「ワンダーエッグが最優先」という意味合いが近いかもしれません。

4人の仲の変化

アニメ「ワンダーエッグ・プライオリティ」第6話『パンチドランク・デー』【感想コラム】
画像引用元:©WEP PROJECT

前回の終わりから、4人の仲はどうだろうと思いましたが…4人はLINEで連絡し合う仲くらいには仲良さを維持しているようで、アカに言われたようにしっかりと「報告、連絡、相談」は、しあっている様子。 そんな母親との団らんの中でアイは、先生と今後のことについてしっかりと話し合わないかと提案される。

一度は考えるといったアイだったが、意外にも心が揺らいでいるようで夕方に集まろうといってきたLINEに「すまん…」と返信する。 アイはSNSだと普段とは違う口調になるタイプのようですね…。なんか意外な一面を見た気分です。 後日、再度4人でアカのところに集まる一行。

そこに現れたアイは、なぜかスキップしたりカラーコーンを蹴飛ばした挙げ句に暴れまわったりとひどく情緒不安定な状態に…。

集まった4人にアカは、アンチ対策だというあるアイテムを手渡す。 それはポマンダーの形状をしたなにかで、体温に反応して孵化させる必要があるという…。

らに一人で部屋で行うこと、孵化すると「とある生物」が産まれること、その生物はインプリンティングされること、ヴェニと唱えれば卵から孵ること、戻す時はネビと唱えることなどがある。 そして、話題は明らかに不機嫌そうな様子を見せていたアイについて触れるが………。

見えないもの

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画像引用元:©WEP PROJECT

その後各々、今回もらった「お助けアイテム」を孵化させてみることに。 このとき、社長業に勤しむねいるや学校にいる桃恵など、画面をそれぞれのパートで分割し、独特のフレームで魅せる演出がされました。これまでにはない演出でしたね。

なんか「魔法少女もの」を意識した演出にも思えました。 そして、ヴェニと唱えて出現した生き物はそれぞれ アイがカメレオン、ねいるがヘビ、桃恵がワニ、リカがカメが産まれます。爬虫類の生き物しか産まれていないことや、唱えた人によって産まれる生き物が違うのか…。そのあたりはまだ触れていないので気になるところです。 お助けアイテムを得たアイは再び”アンチ”に立ち向かうためにエッグ世界へと向かう。

エッグ世界で生み出したカメレオンは巨大化し、”アンチ”を丸呑みに!アカ曰く、アンチの嫉妬や底意地の悪さが大好物だという…。 なんとか”アンチ”をやり過ごしたアイは、エッグの少女・ヤエと話をすることに。 ヤエは普段から他の人には見えない「死んだ人や強い怨念」に悩まされている少女だったが、そんな話は誰からも信じてもらえず、孤立し、はては病院に連れこまれてしまう。 そこからがヤエにとっての地獄の始まりだった…。病院は強い怨念の蔓延るような世界。「恐ろしい顔が頭の中に入ってくる」と泣き出し、次第に病院に来る前より弱っていく。

そしてヤエにとって一番のトラウマになった存在は……アイには決して「見えない存在」

アイは突如「何者か」に首を捕まれ、ピンチを迎えるてしまう。

母親のカミングアウト

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そして時系列は再び、アイが情緒不安定になる前の時間軸へと巻き戻る。 何度もアイの家にやってくる先生。特別な日にしかふるわない焼き肉を振る舞い、母親はすっかりと先生に対して心をひらいている。アイにとってはそれがたまらなく気持ちが悪い。 なぜか食事まで同席し始める先生。 アイはすぐに部屋に戻ろうとするが…母親に呼び止められる。 母親は「私達…お付き合いしようと思っているの」と衝撃のカミングアウト。

その言葉に「アイと親戚になれる」と喜ぶ桃恵だったが、アイは怒っているような複雑な感情…。小糸の死に関わっているかもしれない先生を簡単には受け入れられないアイ。 ねいるは、それ以上に複雑なことがあるんだと言い始める、それは「アイが先生のことを好きなんだ」ということ。母親への嫉妬の念で、付き合うことに反対しているのだと。 再び戦場へと視点は戻る。 目を覚ましたアイだが、相変わらずヤエのワンダーキラーはアイには見えない。どこにいるともわからない敵にやみくもに攻撃するが全く当たらない…。

ヤエが投げつけた数珠を手にしたアイは…その力で敵が見えるようになる。見えたことで、ねいるに言われた言葉が頭をよぎる。 複雑な感情はアイの力へと変わっていく。 「トサカにきたーー!!!」

コンプレックスの前髪

戻ってきた現実世界で、アイの服のポケットにはヤエからもらった数珠が入っていた。 それを見たアイはなにを思い立ったのか、風呂上り髪も濡れたままで雨が降りしきる外を傘を差さずに走り始める。 目指したのは学校。 先生を見つけたアイはこれまでの暗い顔はせずに、コンプレックスだった前髪をかきあげて、満面の笑みを見せるのだった。

アイの急激な気持ちの変化とは…

今回はとにかく新要素と急展開が連続な回でした…。 ・ミテミヌフリから変化した存在であるアンチの登場 ・アンチを倒す「お助けアイテム」の登場 ・先生と母親との関係性 ・なぜエッグ世界のものが現実世界にも現れたのか ・何よりもアイの気持ちの変化 特に最後の気持ちの急激な変化の部分。

ヤエは誰にも見えないものが見えることに苦しんでいました。そしてそれは誰にも理解されないものでした。 そのヤエが持っていた数珠を手に入れたアイにもそれが影響していると考えられます。

つまり、数珠を手に入れたことでアイ自身が見えていなかった気持ちが見えるようになってきた = 先生への恋心に気付いたと考えると自然かもしれませんね。 さてさて6話以降アイの世界がガラっと変わります…それがどう影響していくのか

 

ワンダーエッグ・プライオリティ アニメ情報

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