「スーパーカブ」第7話『夏空の色、水色の少女』【感想コラム】

アニメ「スーパーカブ」第7話『夏空の色、水色の少女』【感想コラム】

アニメ「スーパーカブ」第7話『夏空の色、水色の少女』 あらすじ  

季節は初秋を迎え、校内は文化祭を前に不思議な熱っぽさを帯びていた。文化祭の準備に勤しむ恵庭椎。そんな椎を横目にカブの冬支度に備えてバイク用品のお店に立ち寄る小熊と礼子。昼休み。いつものように昼食を食べに行こうとする二人は、ちょっとしたトラブルに遭遇する。

季節は巡り…

季節は巡り、修学旅行という一大イベントのあとはクラス全員が胸躍る文化祭へ。 しかし、カブ乗り二人組はクラスメイトそっちのけでカブいじりに夢中に…?待望の3人目の仲間も登場する今回はいったいどうなうるのか…。

文化祭の季節

稲穂が実る秋。 カブとの生活も半年がたち小熊のカブさばきもすっかり板についてきた。 修学旅行の思い出も、冒険のような時間も今となっては幻のように思える。それくらい濃厚な半年間を過ごしたということでしょうか。 そろそろ原付バイクで通学するには寒い季節になってきた頃、クラスではなぜか熱っぽい雰囲気が増していた。 文化祭が間近に迫り、教室では「微熱のような空気と冷たい風」が流れていた。 文化祭で張り切るクラスメイト・恵庭椎ちゃん。おっとりとした口調で話す彼女は、礼子がよくいくパン屋の娘さん。

今回のクラスの出し物がバールというイタリア風のカフェをやるということで椎ちゃんは張り切っている様子。 --放課後 文化祭の準備を手伝ってほしいと呼びかける椎ちゃんですが、カブ乗りの二人の頭は冬に備えることで頭がいっぱい。 当然……。 手伝いなどしません!!!ぶれないですね。原作では文化祭で盛り上がるクラスメイトはバカみたいとか言ってるので、皆さん絶対原作を読みましょう。 そんな手伝いをよそに、カブの冬支度を求めて甲府の中古店を訪れた二人でしたが、お目当以外のものにも目がない礼子、逆にお目当以外は目もくれない対象的な小熊。

ですが、なかなか良いものが買い物が出来ずにネットで探すために小熊は礼子の家を訪れます。なんとなくお互いの性格もつかめ打ち解け始めた二人が微笑ましく感じます。 翌日、クラスではとあるトラブルでざわつきはじめていました。

「スーパーカブ」第7話『夏空の色、水色の少女』【感想コラム】
画像引用元:©Tone Koken,hiro/ベアモータース

カブなら朝飯前

文化祭で使う備品が届かないということで、クラスではにわかに騒ぎたちます。 エスプレッソマシンなど重くて扱いにくい荷物もあり、電車などではダメだなんかと話しています。 そんなトラブルも我関せずの二人でしたが……ある言葉が二人の心に怒りの炎をともします。 「馬鹿か!原付なんかで運べるわけないだろ!」 おもむろにクラスメイトの輪に近づき一言。「なんとかできるかもしれない」 心に火がついた小熊と、それに付き合って上げる礼子。この二人なら運べないものなどありません。 「カブなら朝飯前だよね」 そういって職員室から借りてきたのは、リヤカー。それをバイクの後ろに取り付け、トラックの荷台のように荷物を運ぼうとする二人。

さらに持ち出したのは、出前機、いわゆる“岡持ち”。なかなか見る機会も少なくなったラーメンやそば、丼などの出前を運ぶといったらコレですよね。 どんな素人が運転しても安全に運べるサスペンションと丈夫な出前機は「カブの装備品の中でも最高傑作と名高い」と礼子は豪語します。 つまりは、これらを使ってクラスが“原付なんかで運べるわけないだろ”と言っていた荷物を運んでやろうという算段。

荷台を取り付け、いざ出発。同時に色づき始める世界。

二台のカブで縦走し、運転しながら言葉に出さない会話をする二人。

夏空の色

二人の目的地は、前にも小熊がアルバイトでお世話になった甲府にある高校。 先生は車じゃなくてカブで取りに来たことに驚きつつも、全てを把握する察しの良さ。 「古いカブでも買って、困らせてほしい」なんて、自分でバイクを弄る楽しみを礼子と語るも小熊はまだそれがよくわかっていないご様子。

ちょっと大人な二人の話しも早々に、無事二人はクラスメイトからの任務を終え、文化祭当日。 荷物も届き、文化祭ではちゃんとバールを開くことができたクラス。しかし、そんなクラスにも寄ろうともしない二人の元に、コーヒーを持ってお礼に来た椎。 「原付きってすごいんですね」と、純粋な気持ちで褒める椎に、「すごいのは原付きじゃなくてカブ」と答える、原付き乗り改めカブ乗りの二人。 それを見て、私も乗ってみようかなと話す椎に、遠回しになんとなくの理由で乗るような代物じゃないと、自分がさまざまな苦労をしてきたからこそ椎に投げかける小熊。

思わず、“巻き込まれてしまった”と悪態をつく小熊でしたが、文化祭でクラスの中心として働く椎ちゃんが妙に気になってしまうのだった…。 「淡くて、儚い水色。それが彼女の印象。でもそれは間違いで、彼女は夏空の色だ」

カブ乗りとしての成長

後にカブ乗りになる、恵庭椎ちゃん登場回!時々クラスのモブとして出てきたちっちゃい女の子ですが、クラスの中心になってせっせと働く存在の大きな女の子。 その存在感が、小熊たちの心をちょっぴり動かしたそんな回でした。 小熊や礼子がクラスメイトに同調しないのは、カブに乗ったことでアウトローになってしまったのかというと、どちらかというと元々の性格のようなものなのでスルーですが、 小熊のカブ乗りとしての成長は確実に感じられました。

特に、椎が何の気なしに発言した「カブっていいな」という発言に対しての反論。あれは、バイクというものが軽はずみにファッション自転車感覚で乗るものではなく、 自分自身でしっかりとメンテしてカスタマイズして乗る生活の糧なんだと、愛車と向き合ってきたからこその発言でした。 最初はクラスメイトへの反骨精神というか、原付きへバイクへの反発のつもりで荷物運びを買って出た小熊ですが、リヤカーや出前機を装着して出発した段階で、背景に色がつきはじめたところをみると、なんだかんだとワクワクしていた気持ちがこちらにも伝わる演出がよかったですね。

次回も椎ちゃん回。椎ちゃんがいよいよカブへのデビューを果たすのか。

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