『デジモンアドベンチャー』今、冒険が進化する-

digimon-i

始まりはあの夏の日

毎年8月1日、お台場や光が丘に集まる人々がいる。その人たちは観光とも行楽とも異なり、どこか懐かしそうに、そして嬉しそうに目を輝かせている。

「お台場メモリアル」--そう呼ばれるその日は、あるアニメでキャラクターたちが異世界へと旅立った日だ。

デジモンアドベンチャー 。現実世界と表裏一体となっているデジタルワールドを駆け回る、少年たちの物語だ。

かけがえないパートナー

digimon

デジタルワールドでは異形の生物ーーデジタルモンスター、略してデジモンが主人公の太一たちを待っていた。一人につき一匹のパートナーデジモン。力のない小さな存在だった彼らは、太一たちの心の成長に呼応して強く、大きくなっていく。

幼年期、成長期、成熟期、そして完全体、究極体へと進化していくデジモンたち。見知らぬ世界で「選ばれし子供たち」として命を狙われる太一たちと、深く深く絆を結んでいく。

心に負荷がかかりすぎると誤った進化すらしてしまう彼らは、まさに太一たちの心を表す鏡に近い存在だ。

紋章が君を呼ぶ

太一たちがパートナーデジモンを進化させる際に必要になってくるのが「紋章」の存在だ。

紋章は勇気、友情、愛情、知識など複数あり、それぞれの心の特性に合わせて反応する。ときに命がけの勇気を、ときに確執を乗り越える友情を、冒険の中で試される。

紋章に相応しいその資質を見せたときに、パートナーデジモンは「進化」を果たす。その進化とは太一たちの一時的な心の成長。進化の輝きは、子供が大人になる前の成長の輝きでもあるわけだ。

僕たちはここにいるよ

デジモンたちは言う。すべての人間にパートナーデジモンはいるのだと。

デジタルワールドはリアルワールドと表裏一体、互いの世界がバランスを保っているのだと。

心の成長がデジモンたちの成長を促すのなら、向こうの世界に存在しているかもしれないあなたのパートナーデジモンは一体どんな姿をしているだろうか。

デジモンアドベンチャー は冒険やパートナーデジモン、進化という形を通して成長とはなにかということを見つめさせてくれる。

いつかあなたの前にデジタルゲートが開かれたとき、あなたはパートナーデジモンとどんな絆を結び、どんな進化を経ていくだろう。

お台場メモリアルの日、そこに集まる人々は、自身の前にデジタルゲートが現れる日を待っているのかもしれない。いや、もしかしたら毎年だれかが、あそこから冒険へと出ているのかもしれない。

別の世界とリンクする、そんな希望を見せてくれるーー デジモンアドベンチャー はそんな作品だ。

僕たちはここにいるよ。君が来るのを待っている。

さぁ、始めよう。

さぁ、はじまろう。

ABOUTこの記事をかいた人

井之上

濃いめのオタク。実家がオタクだったせいで自然学習されてしまった年齢に見合わないオタ知識のせいで年齢詐称を疑われることもしばしば。家事育児と投稿小説製作の合間に少しだけライターとして書かせていただいています。