ダメ絶対音感とは?
アニメを観ていて、とあるキャラクターの声に対し「声優は〇〇さんかな?」と何となく気付いてしまう。そしてEDのスタッフロールを見て答え合わせをし、正解している…そんなことってありませんか?
これはアニメファン界隈では『ダメ絶対音感』と呼ばれることがあります。
「絶対音感」は音の高さを正確に聴き分けられる能力で、音楽を嗜んでいる方にとっては憧れてしまうものですよね。
しかし「ダメ絶対音感」は、アニメ、ゲーム、ナレーション、吹き替え等に出演している声優さんの声を瞬時に聴き分ける、というスキルです。
この言葉の元ネタは「さよなら絶望先生」「かくしごと」の作者、久米田康治さんの漫画「かってに改蔵」から。
「ダメ」とついているので少しネガティブなイメージを持つかも知れませんが、確かに生活するうえで必要なスキルではありません。
ですが、持っているとちょっと毎日が楽しくなる…そんなスキルだと筆者は思います。
如何にして身に着けられるのか?
筆者も少しですが、ダメ絶対音感を持っているな…と思うときがあります。
しかし、身に着けようと思って得られたものではありません。
ただ、たくさんアニメを観て、EDのスタッフロールをじっくりチェックする。それだけです。
もっと詳しく言うと、自分の好きなキャラに注目して、そのキャラの声を脳内で再生するのが容易になるほど見返すのです。
すると、好きなキャラを担当している声優さんが他のアニメに出演したときに、「あっ、〇〇さんの声だ…!」と気付けるようになるのです。
つまりは、反復練習です!
あと、スタッフロールで名前をよく見かける声優さんに注目するのもダメ絶対音感を身に着ける方法のひとつだと思います。
身に着けることで得られるメリット
特に大きなメリットは、ありません。
しかし、ダメ絶対音感を磨いていくと、意外なところで活躍している声優さんを見つけやすくなります。
CMのナレーションや、吹き替え映画の登場人物など…
吹き替え映画・ドラマは、番組によってはEDで声優さんの名前が出ないこともあるので、自分の耳とネットの情報が頼りになります。
そしてCMのナレーションも声優さんの名前が出ることはあまりないので、こちらも自分のダメ絶対音感が頼りになります。
「たまたま観てたドラマに〇〇さんが出てたよ」
「あのCMのナレーション、〇〇さんだよね?」
といった感じで、話のネタにはなるかと思います。
声優好きな友人、家族がいる方にとっては、持っているとちょっと便利なスキルかもしれませんね。
デメリットは…
デメリットも、少しあります。
アニメを観ていてストーリーやキャラクターについて理解する前に、「このキャラクターの声優さんは誰だろう?聞き覚えある声なんだけどな~!」とモヤモヤしてしまう…という現象です。
何となく予想をしながらスタッフロールにたどり着き、「予想していた声優さんと違っていた…」と落胆してしまう…こちらもあるあるだと思います。
アニメの出来や声優さんの演技は全く問題ないのに、自分の未熟なダメ絶対音感でへこんでしまう、といった感じです。
筆者は一時期、能登麻美子さんと早見沙織さんの声の違いが分からず、「このキャラは能登さん?早見さん?」と物語よりもそちらに気を取られてしまうことがよくありました。
結論=身に着いてしまったのなら、磨けばいい!
ダメ絶対音感は、知らない間にいつの間にか身に着いていた、ということも多いと思います。
身に着いたからと言って履歴書に書けるわけでもないですし、絶対音感のような特殊なスキルでもありません。声優さんに興味があれば、誰でも身に着けることが出来るものだと筆者は思います。
メリットもデメリットもありますが、身に着いてしまったのなら…ただただ、磨いていけばいいのです!
注意深くアニメキャラの声を聴き分け、似ている声質の声優さんでもきっちりと聴き分けることが出来たら、それは「ダメ絶対音感」を持つ人にとってのひとつの到達点ではないかな?と思います。
完全に自己満足の世界になりますが、初見のアニメキャラの声を聴き、声優さんを予想し、見事に当たっていたときの喜びはちょっとしたクセになりますよ♪
さぁ!あなたも「ダメ絶対音感」を磨いてみましょう!