前回のブラクロ。
ヤミ団長、「漆黒の三極性」(ダークトライアド)のダンテに一閃をくらわせる。
ダンテのもうひとつの魔法
殺ス――
殺シテヤル――
許サナイ――
自分ではない者の負の感情に触れるアスタ。
気が付くと、ヤミ団長がダンテを斬った後でした。
ヤミ「凝縮してマナが濃くなったマナゾーンでの居合術は絶対にはずれねー」
前回、格上の魔力を持つダンテに対し終始圧倒してみせたヤミ団長。
しかし。
ダンテ「フハハハハ! まさか私にこちらの魔法を使わせるとは!!」
ヤミ団長「なんだ? あの魔法は」
ダンテは斬られた箇所の肉を動かし、再生しました。
バネッサ(あいつが使ってた魔法とまったく別の力――どうなってるのよ……)
ダンテの目的
ダンテ「嫉妬……怒り……憎悪……たまらないね……素晴らしいよ、ヤミ・スケヒロ」
ダンテは悪意こそ人間の本質だとして、憎悪や悪意をぶつけ合い自身の悪意を満たすことに喜びを感じていました。
しかし、今までダンテの悪意を満たしてくれる者はいませんでした。
ダンテ「これからはじまる……ヤミ・スケヒロ。君はきっとすばらしい世界を開いてくれる」
ダンテの目的は、この世界と冥府を繋ぐ扉――”クリフォトの樹”という魔法の経路を発動すること。
エルフ編に登場した、現世と冥府を繋ぐ”影の王宮”を開くために必要だったセフィロトの樹。それと似たような形状のものですね。
セフィロトの樹に必要なエルフたちはもういませんが、”クリフォトの樹”を発動するのに必要なのは、闇魔法と世界樹魔法。
つまり、ヤミ団長とヴァンジャンス団長です。
ヤミ「この世界と冥府が繋がったら、どうなるっつーんだ」
ダンテ「この世界に悪魔が流れ込んでくる」
ダンテ「ありとあらゆる悪意で世界は満ち溢れるだろう。今からとても楽しみだ。なぁ、ヤミ・スケヒロ」
ヤミ「てめぇはここでぶっ殺さねーといけねえみてーだな」
ハート王国での戦い
そのころハート王国では――
「漆黒の使途」(ダークディサイブル)の一人、ハールべ―ト・シュヴールが森を燃やしていました。
チャーミー「この国の自然を……食べ物を傷つけるやつは、このチャーミーが許さんぞ!」
おのれの美しさに自身がある女性ハールべ―トは、髪魔法を操ります。
太ったチャーミーを馬鹿にし、美しさには栄養だけが必要で、食事などばかげている――そう考えるハールべ―ト。
ハールべ―トの髪魔法により斬り裂かれるチャーミーでしたが、ドワーフの力を開放すると受けたダメージが回復。
チャーミー「言ったよね? 絶対許さないって」
ハールべ―ト「悪魔の力もないのに……なによこの魔力は!?」
エルフを正面から殴り倒したチャーミーの魔力は、「漆黒の使途」もビビるほど。
ハールべ―トは素早く動いてチャーミーの攻撃をかわしますが
チャーミー「魔法術式は私のキッチン。その中で料理すれば、どんな食材も美味しくなってオオカミも好き嫌いなく食べられる」
チャーミーが新しく覚えた術式は、敵をとらえて食べやすくするというもの。
捕獲してしまえば、食魔法で相手の魔力を吸いつくし、チャーミーの魔力をさらに高めることが可能。
あとは正面から殴って、圧勝。
チャーミー「真の強さと美しさはしっかりとした食事から!!」
レオも成長
同時刻。
レオもまた「漆黒の使途」シーヴワル・スナイルと戦闘をしていました。
シーヴワルの戦闘スタイルは
・無数の眼球を操る瞳魔法で相手の動きを把握
・遠距離から魔力弾をぶつける狙撃
・自身は一切ダメージを受けずに勝利
というもの。
レオにはフエゴレオン団長やアネゴレオンほどの才能はなくても、耐え忍ぶ強さがありました。
頑丈な体で狙撃に耐え、炎魔法を放ちながら相手との距離をはかりつつ、広範囲の術式を展開。
レオ「真炎魔法 紅蓮噴火!!」
隠れているシーヴワルごと広範囲を焼き尽くしました。
はじめて戦いで傷を受けたシーヴワルは喚き散らし、結果、レオに居場所を教えることになり――
レオ「傷を負う覚悟のない者が戦場にくるな!!」
炎魔法の一撃で倒されるのでした。
また、精霊守最強であるガジャも、「漆黒の使途」の一人を撃破。
ヴァニカ参戦
一方ロロペチカは、ノエルやミモザと一緒に、戦いの中で成長をするクローバー王国魔法騎士たちの活躍を見ていました。
そこへやってくる、舌の長い「漆黒の使途」の男。
「感じるよぉぉぉぉ! 濃厚な女の子たちの魔力うううううう!!」
ロロペチカ「来るのはわかっていましたから」
ミモザ「準備しておきましたわ」
登場と同時に、ミモザ&ウンディーネの連携により放れたレーザー攻撃「植物創成魔法”魔砲の花”」が命中。
敵を一瞬で黒焦げにしました。
ミモザ「あなた気持ち悪いですわ」
しかしそこへ、ロロペチカ目当てにやってきた「漆黒の三極性」のヴァニカが登場するのでした。
なお、今回のプチクロではチャーミーパイセンの水着姿が登場しました。
今回のポイント
・ダンテは悪意をまき散らし、己の欲求のため行動する悪の塊
・ダンテの目的はこの世界を悪意で満たすこと
・そのために悪魔の世界「冥府」への扉「クリフォトの樹」を発動する
・「クリフォトの樹」発動に必要なのは闇魔法と世界樹魔法
・世界樹魔法のヴァンジャンス団長は、ゼノンに拉致られている
・「クリフォトの樹」は「セフィロトの樹」と似ている
しかし、「セフィロトの樹」に必要なエルフたちはもういません。
とはいえ「漆黒の三極性」がエルフとの戦いを知っている描写はないので、「漆黒の三極性」が冥府への扉を開くのに「クリフォトの樹」を選択したのは、単純に”確実に実行できそうな手段だから”。あるいは、そもそも「セフィロトの樹」のことを知らなかったのか。
のどちらかでしょう。
逆に言えば、パトリたちエルフの存在をダンテたちは知らないのかもしれないわけですね。
・悪魔メギキュラの憑くヴァニカがついに参戦
というわけで、次回は
・ロロペチカに呪いをかけた
・ノエルの母を殺した
という悪魔メギキュラ。そんなメギキュラの憑いたヴァニカとの戦闘です。
ロロペチカはヴァニカのことを知っているので、実際に呪いをかけたのはヴァニカのようですが、ノエルの母に関してはよくわからないですね。
ともかく、次回はヴァニカ戦です。